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借りた本が2000冊を超えたので・・・。

  • 2009/07/30(木) 11:56:48

<宇野信哉さんの表紙、のんびり行き交う川船らと橋。江戸の町と生活を彷彿させる>

山本一力著『研ぎ師太吉』

<浮世絵の表紙絵も川船が描かれている>

山本一力著『粗茶を一服』、「損料屋喜八郎始末控え」シリーズの第三巻。

久々に山本一力さんの図書を手にした。なかなかの人気で借り手が多く、順番がこない。
一時期予約を入れてまで読みふけったが、近頃はあいたら借りればいいくらいの気持ちでいた。ところが知らぬ間にたくさんの新刊が出ていた。
なかなかの多作な作家さんで、そのエネルギーは恐ろしいものです。

で、この二冊で気づいたのだが、図書館から借り続けた本の冊数が二千冊を超えた。
時代小説ばかりをよくもこまめに探して読んできたものだ。
ダブって借りてきたものも含めれば、とうに二千冊は超している。少なくとも二千二百冊にはなっているだろうと思います。
このくらいになるとちょっとした時代小説のオーソリティーですぞ。

ところでこの分を金額に直すと、
3,026,966円。
無論消費税抜き金額ですので、これを加えると3,178,314円

そこそこの良い車が買える値段ですな。
いかにも私にとっては図書館はありがたい存在です。


時代小説の新刊はこれからも沢山出るでしょうし、ずっと借り続けるでしょう。
でもそれについて書くことには飽きが来た。
中谷美紀さんの新たなニュースもあまりないし、このへんで私のつまらぬ趣味の披瀝はやめにしよう。
ブログというものには、ずいぶんと楽しまさせてもらった。ありがたいことでした。

では、さいなら。

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身分について考えさせられる小説

  • 2009/07/18(土) 21:29:31

<玉井ヒロテルさんの表紙絵。シリーズものであっても統一したイメージでないものも・・・。>

本shiraishikannon

白石一郎著『観音妖女』、「十時半睡事件帖」シリーズであります。

第一話 老狂恋道行(おいぐるいこいのみちゆき)
第二話 逃げる女
第三話 奉行たちの宴
第四話 観音妖女
第五話 奇妙な仇討
第六話 女たらし
第七話 枕絵ざむらい
第八話 お蔵番



八編のどれをとってもおもしろい。この作家様でないと書けないお話であります。
四話、五話など実におもしろいのですが、なかでも五話はわけてもおもしろいし、考えさせられることが多い。

登場人物の足軽について、これが大事なのだが身分について語ってある。

 百姓町人でこそないが、足軽は決して武士ではない。その身分は株によって売買され、誰でも株を買えば名字を名のりお役目につくことが出来るのである。だから大小を帯び羽織を着用はしていても、士分の家にゆけば足軽は入口の敷台に手をついて拝礼し、座敷に上がることも出来なかった。
雨や雪の日にも公然と下駄を履き、傘を用いることは許されない。道で藩の重役に会えば、土下座と称して履き物を脱ぎ、路傍にかがみ込んで敬礼をする。士分に対し無礼な仕打ちがあれば、たとえ切り捨てられても、文句は言えない。どのような身分である。


現代ではあり得ない差別である。
が、これを武家中心の世の中では差別とは呼ばないのです。

読んでみて楽しい本だった・

  • 2009/07/10(金) 08:54:20

<タイトルと実によくマッチした村上豊さんの表紙絵>

本asadaoharawo

浅田次郎著『お腹召しませ』
タイトルも愉快だが、中身はもっともっと読んでいて楽しい本です。
表紙絵からしても、意地の悪そうな目つきで旦那様に何か言いそうな奥方のお顔が愉快だ。

浅田次郎という作家さんはいろんな本をお書きになる。
時代小説作家だけではなく、幅広く多彩でいらっしゃる。
その才が遺憾なく発揮され、またこれがよくできている。
普通の時代小説とはちょっと趣を異にするので、最初あれえって感じがするくらいだ。

お腹召しませ
大手三之御門御与力様失踪事件之顛末
安藝守様御難事
女敵討
江戸残念考
御鷹狩



いずれも作家、浅田次郎さんのひいおじいさんの時代、江戸幕末の頃の激動の時代の話で、ご本人の昔語りも可笑しい。
武士の本義が薄れてきた幕末から維新のころのお話です。

半分しか読めなかった本。

  • 2009/07/05(日) 07:32:18

<春を告げる花が扇面に描かれた表紙>

本fujisawasosyun

藤沢周平著『早春 その他』

まずは帯に書かれた文章、

藤沢さん晩年のこころ。
初老の勤め人の孤独と寂寥をえがく唯一の現代小説。
加えて時代小説の名品二篇と随筆四篇。
作家晩年の心境をつたえる澄明な文章!



時代小説しか今のところ読まないので、この現代小説と随筆はよしてしまった。
ところがこの本のタイトルは『早春 その他』になっていて、現代小説は「早春」でしたので、時代小説方のだけは「その他」ということになる。しかも小さな字で、付け足しのように書いてある。
そんなこんなで結果的には、この本のその他の部分だけ、半分を読んだだけであります。

深い霧
野菊守(も)り



このおとなしい作品はそれなりに藤沢周平作品で、おもしろかった。
華々しさがなく、どこか江戸を離れた地方の藩の出来事で、いつもの藤沢作品であった。

往年の有名作家が名を連ねるアンソロジーの楽しみ。

  • 2009/06/29(月) 17:14:57

<一見、なにが書かれているかが判然としない表紙絵>

本ooedoshimeitehai

『大江戸指名手配』、新潮社刊アンソロジー集「時代小説の楽しみ」の第六巻であります。
この判然としない表紙絵は、よくよく見るとこの主題に沿って登場人物の鼠小僧や弁天小僧といった悪党と、捕り物に使う道具などが配されている。

縄田一男編『時代小説の楽しみ』は、全十二巻、別巻一巻の時代小説アンソロジーとしては、講談社の『時代小説ベストセレクション』と並ぶ傑作集であります。

1、秘剣、豪剣、魔剣
2、闇に生きる
3、関八州の旅がらす
4、八百八町捕物控
5、江戸市井図絵
6、大江戸指名手配
7、剣に生き、剣に死す
8、戦国英雄伝
9、維新の群像
10、仇討騒動異聞
11、魔界への招待
12、波濤風雲録
別、十二人のヒーロー


かなり以前に読破したものですが、時折どれかを借りてきて読む楽しみは、アンソロジーに勝るものはありません。

稀代の悪党どもが時代小説の大家によって生き生き書かれています。映画や小説、そしてTVなどでおなじみの悪党の名前が連なります。

天一坊   子母沢寛(1892年2月1日 - 1968年7月19日)
河内山宗俊   柴田練三郎(大正6年(1917年)3月26日 - 昭和53年(1978年)6月30日)
底にいた悪党    富田常雄(1904年1月1日 - 1967年10月16日)
清兵衛流極意    佐賀潜(1914年3月21日 - 1970年8月31日)
おのれの顔     松本清張(1909年12月21日 - 1992年8月4日)
弁天小僧     川口松太郎(1899年(明治32年)10月1日 - 1985年(昭和60年)6月9日)
暁のひかり     藤沢周平(1927年12月26日 - 1997年1月26日)
女犯外道     南條範夫(1908年11月14日 - 2004年10月30日)
殺しの掟     池波正太郎(1923年(大正12年)1月25日 - 1990年(平成2年)5月3日)
村井長庵     村上元三(1910年3月14日 - 2006年4月3日)
深川安楽亭     山本周五郎(1903年(明治36年)6月22日 - 1967年(昭和42年)2月14日)
五右衛門処刑     多岐川恭(1920年1月7日 - 1994年12月31日)
大盗マノレスク     白井喬二(1889年9月1日 - 1980年11月9日)
空を駆ける盗賊      神坂次郎(1927年3月2日 - )
夜を歩く男~真説鼠小僧~   早乙女貢(1926年1月1日 - 2008年12月23日)
二人小僧     角田喜久雄(1906年5月25日 - 1994年3月26日)


有名、無名を問わず悪者が登場する。見方を変えれば、或いは上手な作家の観点から見れば、悪党も時代小説の立派な主人公、いやむしろヒーローであります。
遠い時代の流れを飛び越して現代に生きています。

ただ残念なのは、これらをお書きになった作家様は神坂次郎様を除き、どなたも物故者となられていらっしゃる。
私が最初にこのアンソロジーを読んだときにはご健在のお方もいらっしゃったし、早乙女貢様は昨年末にお亡くなりでしたね。
ほとんどの名作家様のその名前を聞くだけで嬉しくなってしまう方々なので、時代小説はやめられないし、永遠の宝物であります。

そういえば悪者のことを【悪漢】と読んでいましたが、単に【悪漢】 悪事を働く男というだけでないなんだか素晴らしい響きを感じたものです。
その点、 【悪人】【悪者】なんてかわいいチンケな存在に感じます。


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