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突然の花火の、品下がりの轟音

  • 2005/12/31(土) 23:59:19

突然の轟音で、静かな年越しと年明けが壊された。
何を考えているのか、年越しの花火だそうだ。
神聖な夜に、無駄な金をかけて、見に行く人間も少ない寒空に花火をあげて馬鹿じゃなかろうか?
暴走族の兄ちゃんを挑発してるだけじゃないのか。
節約しろ!節約を!税源は限られているし、逼迫しているはずだよ・・・役所も。
ちょっとした思い付きで、いい加減なことするな。
安眠妨害だ。寒空を揺るがしただけで、何も感動もないではないか。
賑やかさはお正月には似合わない。

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乙川優三郎さんの“喜知次(きちじ)”は、何の名前?

  • 2005/12/31(土) 22:17:15

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<菱田春草の日本画で飾られて表紙>
普通に聞けば“喜知次(きちじ)”は、人の名前だと思うでしょう。ところがこの小説での“喜知次(きちじ)”は、この小説の地方の藩でよく食べられる魚の名前だそうです。
でも、“喜知次(きちじ)”と呼ばれるのは、主人公の家に貰われてきた妹を、主人公小太郎が呼ぶ愛称なのです。
<大きくなった成魚はアカジと呼ばれるそうですが↓>
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身分違いの三人の若者が、それぞれに仲良く育って行く様を、そして挫折や、浮き沈み、藩政の改革、派閥の抗争といったもろもろの若者の悩みを交えつつ語られる。時代は違うのですが、若者の純粋さや、家柄、身分と言った今に考えられない問題を悩む姿は純粋です。
テンポが少しのろい気はしますが、じっくり読ませるよい小説でした。最後に“喜知次(きちじ)と呼ばれた妹との関係がどうなっていくのかが心配です。
昔は、縁故のある身寄りのない子供を、養子として育てて、その家風になじんだら嫁にするなんてことがあったんですね。???????

時代小説大賞受賞第一作
『藤沢周平氏を想起させると絶賛されて受賞作』

と、帯ではほめていました。

鬼平のリーダーシップは、池波正太郎自身?

  • 2005/12/30(金) 20:46:45

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<鬼平シリーズの表紙は、玉井ヒロテルさんの装丁ですべてが共通だ>

鬼平犯科帳は、ほとんど読んでしまっているし、著者がお亡くなりになっているので新刊は出ない。図書館でもあえて借りてくることはないのだが、誰かが返却したばかりの返却棚にあると、手にとってしまう。

「鬼火」は数少ない長編である。
火付け盗賊改めの長官・長谷川平蔵(通称・鬼平)が、いつもの散策から、飯屋に入ったところから事件が起こり、ぐいぐい引っ張って読ませる迫力がすごい。
行替えが早く、テンポのある筆致は独特で、博学博識もさることながら、その江戸の町を隅々まで知り尽くした表現は真に迫るものがある。いかにも読者自身を江戸の町に放り出してくれたかのような錯覚は、時代小説ファンの醍醐味ではなかろうか?

また、今回は長編であり、大捕り物であるがゆえに、たくさんの登場人物が綿密に動き回る。与力佐嶋を始め、レギュラーの同心、密偵、新たな願人坊主までもが生き生きと登場する。これら登場人物がよく書けていることと、統率の取れた行動が、実にすばらしく細やかな推理小説の態をなしている。
その統率力と、推理力、洞察力は当然、鬼平のものではあるが、同時に著者池波正太郎様の実力なのだろうな。

リカバリが終わった。

  • 2005/12/29(木) 20:36:20

まあ。満足のいけるほどにはリカバリーが終わった。
と、思ったら、やっぱり外付けのHDが不調。
バックアップ用に買い足したのに、バックアップしたドキュメントが復元できない。

ブログのために準備していた写真が出てこない。
それ以外にも肝心の、バックアップデータが?????

絶不調のわがPC

  • 2005/12/28(水) 19:27:16

なぜかプッツン、ぷっつんと電源が切れる。
ウィルスの影響でもないようだ。
最近つけたHDをはずすと好調。

念のために、リカバリーしようッと。
そんなこんなで、今日はこれまで・・・・・

乙川優三郎著“屋烏”とは、「何?」②

  • 2005/12/27(火) 21:25:28

体調不良だったおかげで、乙川優三郎著“屋烏”を読み終えた。

禿松 (かぶろまつ)
屋烏(おくう)
竹の春
病葉(わくらば)
穴惑い(あなまどい)


この本は、比較的にどれも面白かった。
後半に行くに従って、私の好みになったようだった。
短編第五編の“穴惑い(あなまどい)”に至っては、敵討ち小説の中でも意外な出来であった。

主人公が敵討ちを果たして、三十五年後に帰藩する所から始まる。
敵討ち小説の中でも、意外性があり、屈指の作品に思える。
二十歳と、十七歳で結婚をし、その数ヶ月後に敵討ちに出て、三十数年間を空白に送った夫婦の存在感が素晴らしく感動ものでしたし、本家と分家、家督相続と婿養子、討たれるものと討つもの、いろいろな対比が巧くしかもこんな展開になって欲しいと言うツボを心得た小説であった。

体調不良

  • 2005/12/26(月) 21:27:12

体調不良。風邪気味。
早く寝ましょっと!
昨日の読みかけをお布団に持ち込んで・・・

Good Night.

乙川優三郎著“屋烏”とは、「何?」

  • 2005/12/25(日) 21:39:37

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<川端玉章画伯の「海の幸図」を表紙絵に使って幽谷無辺なイメージが強調されている>
“屋烏(おくう)”とは難しいタイトルなので、調べてみました。辞書の意味では、「屋根にとまっている烏(からす)。」とあります。
乙川優三郎さんの本のタイトルは実に難しい。
この本の中には、
禿松 (かぶろまつ)
屋烏(おくう)
竹の春
病葉(わくらば)
穴惑い(あなまどい)

五編の短編が収録されている。

最初の小説、「禿松 (かぶろまつ)」を読み始めて、なんとなく武家社会での夫婦生活には、嫁に来た実家の身分や禄高がかなり影響が強く、今の現代では考えられないような、夫婦間での情愛の厳しい生活があるものだと感心して読んでいった。
途中から何となく、貧しい藩での主人公の紛争に巻き込まれる様子が、何処かで読んだ話のような気がしてきた。
藤沢周平さんの「たそがれ清兵衛」の中にも、かなり似たシチュエーションがあったのですが、若干ストーリーの展開が違ってきました。

今回は前回よりも、かなり読みやすく楽しい展開になっています。さあ読み切るぞ!!!

乙川優三郎著“芥火”とは、「?」

  • 2005/12/24(土) 07:04:19

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<速水御舟画伯の「炎舞」を表紙絵に使って剛毅なこと>
“芥火”とは難しいタイトルなので、調べてみました。辞書の意味では、「海人(あま)が藻屑(もくず)を燃やす火」とあります。
乙川優三郎さんの本のタイトルは実に難しい。
この本の中には、
芥火
夜の小紋
虚舟
柴の家
妖花

五編の短編が収録されている。
帯書きには、
「昨日までの一日とは違う一日を生きる。
負わされた宿命に耐え、新しい人生をけなげに切りひらこうとする江戸の男と女。
隅田の川縁に暮らす人生の哀歌。」
・・・とある。
これらの表現では、よく分かりません。
良い小説だとは思うけれど、気が晴れませんし、根を詰めると疲れる本です。余りお奨めではありませんよ。

逢坂剛著“重蔵始末”と、中一弥画伯の挿絵

  • 2005/12/23(金) 12:58:22

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<中一弥画伯の温かみのある絵で“近藤重蔵”が描かれている>
近藤重蔵シリーズはすでに三作、「重蔵始末」、「じぶくり伝兵衛」、「猿曳遁兵衛」を数える。
本の帯には、
博覧強記。
傲岸不遜。
剛勇無比。
機略縦横。

毀誉褒貶なかばする、江戸の知られざる傑物・近藤重蔵。その破天荒の生き様を描く。
著者初の本格時代小説シリーズ登場!・・・とある。
これらの表現は、よく分かりやすく、また分からない人には分からない四文字熟語ではある。「博覧強記」「傲岸不遜」「毀誉褒貶」・・・等々使いませんよ。

その第一作目を、読み終えたが、すでに「じぶくり伝兵衛」、「猿曳遁兵衛」は、読了していた。最初を読んでいなくとも、何ら関係なく読めるシリーズで、主人公の“傑物・近藤重蔵”が実に好ましく描かれている。本来、この帯書き通りの人間は好きになれないのだが、この重蔵は実に端的に良い。
ただ常日頃持ち歩く“ムチ”については、この一作目の一番最初に解説があった。この部分を読んでなかったので、赤いムチとはなんだろうと思っていた。

新鬼平犯科帳(池波正太郎著)は、火付盗賊改方の長谷川平蔵を主人公に書かれたものであるが、この重蔵はほぼ時代を平行して、加役である松平左金吾組に属する二十一歳の与力として登場する。若いに似合わず、立派すぎて、粋で、偉丈夫で、まあ平たく言ってカッコ良い訳です。
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<繊細な筆さばきで、色気の匂い立つような女性が生き生きと・・・・>
この時代小説には、中一弥画伯の挿絵も数ページ入っていて、時代小説を読む雰囲気が愉しめて良かった。小さい頃は小説の中味より、この挿絵に魅せられたものだった。

驚くべし、南の国に雪が降る

  • 2005/12/22(木) 09:20:26

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<かなりに時間まで溶けずに残った雪>
雪が降ることは、滅多にないことで、それも少しうずたかく積もることは滅多にあるものではない。
今年は日本全体で、早くから雪が降り、雪害が話題になってはいたが、この地で、しかもこの時期に降るとは思わなかった。

高速が通行止めになったり、道路のあちこちで車が止まっていたりと雪の降らない地域では、それなりに小さな被害が出ているようだ。

雪やコンコンと、はしゃいでばかりはいられないんだ。

温泉の断り書き

  • 2005/12/21(水) 18:21:01

一般のひなびた温泉と、スパなどと洒落て呼ばれる温泉と、中味にそれほどの違いもないが、断り書きにいろいろ違いがある。
前者はほとんどが手書きに近いものが多く、後者は印刷物、或いはパネルに仕立てた防水されたものとかで上質感がある。
書かれた内容は、いずれも大差なく、
「浴槽にタオルをつけるな!」
「身体を洗ってから入れ!」
「サウナの後は汗を流してから、冷水浴に入れ!」
等と言ったものだ。

中には成分、効能書きが事細かく記されていて、読み終わるのに汗が噴き出るくらいに時間がかかる大掛かりなものもある。
そして、よくあるのが
「入れ墨の方、入浴ご遠慮下さい」
よけいなお世話な言い方なのが、これ以上に
「他のお客様のご迷惑になります」とか
「入れ墨をした方をお見かけになったら、お知らせ下さい」とある。
誰がこんなお節介なお知らせをするかいな!!!

ところが、ちょっと田舎の余り鄙びてはいないがよく行く温泉に、この張り紙を見かけない所がある。
だからかどうかは知らないが、この温泉は昼間行くと、背中から一面に彫り物をなさった方々をお見かけする。

かっては昔に、気軽に銭湯でお見かけしたものが近頃は見る機会が少なくなったものだ。

小笠原京著「見返り仏の女」は・・・

  • 2005/12/20(火) 20:53:25

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<本当に味わい深い蓬田やすひろさんの表紙絵>
小笠原京さんの本は、随分前に「旗本絵師藤村新三郎」という本を読んだだけで、余り多作の作家ではないようだ。
近頃になって、本の後ろに作家の略歴を記載しているものが増え、この方が女性だと言うことが分かった。また、武蔵大学人文学部の教授さんであられ、その専攻が、中近世日本文学、日本演劇史(歌舞伎、能狂言、歌謡など)と記されている。

この御本「見返り仏の女」には、
見返り仏の女
三升の桜
藻の花
桜楓の蔭
の四篇が納められている。
表題の“見返り仏の女”は、菱川師宣の妻のお話で、見返り仏の女全く売れない絵師であった頃から、晩年を中心に亡くなるまでを看取った女性が見返り仏の女であるようだ。
先日の北斎の娘、阿栄さんの小説以来、絵師の話で何処か、この時代の女性の芯の強さを感じさせるお話でした。

“三升の桜”は、成田屋の屋号を名乗った市川團十郎の妻のお話。半六にさされて殺される所から、出家して尼になり、八十九歳で天寿を全うするまでの事が短編に綴られている。
子供の九蔵を、立派な跡継ぎ團十郎に育てる過程や、山村座のかの絵島生島事件の生島新五郎が絡んできたり、最後に堀部安兵衛の妻、妙戒尼との交流など心暖かいものが感じられた。
しかし、彼女が四十年間持ち続けた秘密が・・・証された衝撃はおおきい。

奇才「泉谷しげる」さんがTVでギターを・・・

  • 2005/12/19(月) 08:01:21

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<カラー写真でない方が泉谷しげるさんらしい>
昨日は、TVの二番組連続で番組中、泉谷しげるさんがギターをかき鳴らしていた。
日曜劇場の焼鳥屋さん“鳥しん”の親父で、黒木瞳さんと絡んでいるシーンで、急にギターを抱えて熱唱し始めた。曲名は高田渡さんのなんとか?
やっぱり本業ですねえ、ギターを上手に弾き鳴らしてと思っていたら、短いフレーズで終わった。ドラマの1シーンだから仕方ないかとも思いますが、ピアノのシーンも結構多いので、もう少しは聞かせて欲しかった。

と思っていたら・・・・
次に見た、「ウルルン滞在記」では、オーストリアのチロル地方に残る、木のおもちゃ作りに彼が挑戦しに出かけていた。
此処でも、ほぼラストの所で招かれたチロルのレストランで、盛大にミニコンサートをなさっていた。これは迫力まり、一曲まるまる演奏が聴けた。
と思ったら・・・・
それを聴いていた他のお客様なのか。民族衣装を着た子供が、素敵にリズムを取り始めた。可愛い子供で、身体全体を使って、揺するように大きくリズムを取って愉しんでいたのが、何より最高に面白かった。

泉谷さんは、お孫さんに世界で唯一のおもちゃを造りに行ったらしい。

トラックバックして遊んだ

  • 2005/12/18(日) 21:21:37

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<結構あっちこっちのブログで人気だった“電車男”>
本日はちょっぴり忙しかった。ブログのネタがない。
電車男のビデオが出たり、DVDが発売になったりしたものだから、あちらこちらのブログで話題になっている。
エルメスは、映画の中谷美紀さんが良いと言って下さる人が多いのには嬉しかった。

このブログを書き始めたのは、電車男の映画を見たのがきっかけだったので、なんだかとても感激している。
勝手にあちらこちらトラックバックをつけてはしゃいでいる。
いい年なのに・・・オタクでもない人が・・・・

借りてきましたよ!宇江佐真理さんの「桜花を見た」②

  • 2005/12/17(土) 21:11:20

二篇目の「別れ雲」も、三編目の「酔いもせず」も浮世絵師の話であった。
「別れ雲」は、年下の浮世絵を好きになるが、別れた亭主に縒りを戻さざるをおえなかった女の話。こちらはちょっと悲しい結末で、小説にはありがちな展開ですが、やはり女性作家の手にかかって上手な仕上がりでしたね。
「酔いもせず」は、浮世絵師、葛飾北斎の娘、阿栄さんのお話。著者のコラムの中にも、“私が尊敬している葛飾北斎の娘の阿栄は、晩年、茯苓(ぶくりょう)を煎じて飲んでいたというのを記憶している。・・・”と書かれているくらいだから、熱が入っている。
かって、新藤兼人監督の映画「北斎漫画」で、緒方拳さんの北斎に、田中裕子さんの阿栄というものを見たことがある。新藤兼人監督の力強い演出と、アクの強い北斎が印象に残っている。
この作品は、あの映画をちょっと彷彿させる力作であった。
絵書きの社会は男中心の世界である。女浮世絵師としての葛藤が、絵が上手というだけではやっていけない悲しみとして書かれる。

阿栄さんが画号として用いた応為(おうい)は、北斎が娘を「オーイ、オーイ」と呼んだことを、そのまま洒落て使ったものだそうです。
彼女の絵は、参考までにHPで見つけましたが、
太田記念美術館の「吉原夜景図」
メナード美術館の「夜桜図」
東京国立博物館の「砧打(きぬたうち)図」

近々見に行きましょう。

本日の楽しい言葉、二つ

  • 2005/12/16(金) 21:02:05

朝、出勤の途中で横に並んだ車のボディサイドに、“だがえうめくん”と大きくひらがなで書かれていた。本日は若干の渋滞で、かの車としばらくは併走してゆったりと走ることになった。
その間に、その意味がわからなくて歯がゆい思いをしていた。出来ることならば車を止めて、その車の運転手さんに意味を聞いてみたいと、切に願うくらいになっていた。そうこうするうちに、かの車が先を行き始め、車の後ろ側を見るようになった。
後ろのパネルにローマ字で、“umeda gakuen”と書かれていた。つまりは、梅田学園(うめだがくえん)なのですよ。躍るような字で、下手くそに書かれていたので、読み間違ったのだ。

もう一つの面白い言葉は、“ごてんぶろ”。
会社から帰宅する時間が近づいて、ふと窓をみると大きな月が皓々と照り輝いている。
「あの月を見ながらお風呂に入るのは気持ちが良いよ」と同僚に話すと、
「わあ、凄いごてんぶろ?ですね」???御殿風呂??露天風呂??
“ろてんぶろ”と言ったのかの確認したがそうではないらしい。
“ごてんぶろ”という言葉は聞いたことがないが、何となく気に入ってしまった。

我が家は御殿でもなく、ただ単に月の昇る方角に、風呂の窓が開いているだけなのですが・・・

借りてきましたよ!宇江佐真理さんの「桜花を見た」

  • 2005/12/15(木) 20:36:45

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<歌川広重の浮世絵が表紙に装幀されている近景の櫻花が粋です>
五編の短編集。
桜花を見た
別れ雲
酔いもせず
夷酋列像
シクシピリカ

”桜花を見た”について興味深かったのは、先日、市川森一著の長崎奉行を読んだばかりだった所為でしょう。かの本は、遠山に金さんのお父上の遠山左衛門尉景晋(とおやまさえもんのじょうかげみち)が長崎奉行に赴任したときのお話であったが、今回はその金さんこと遠山左衛門尉景元(とおやまさえもんのじょうかげもと)のお話である。

しかも愉快なことに、金さんと言えば背中に彫った桜吹雪の彫り物が有名だが、その彫り物にまつわる話しに仕立ててある。金さんがまだ若年の頃、市井の無頼として生きてた時に残した落とし胤が出てくる。
その子供は金さんの背中の桜花を見ることで、親子の絆を確信するという情のあふれた話である。その絵柄が素晴らしく語られている。

市川森一著の”長崎奉行”では、その背中の彫り物は女の生首であった。まるで違うものであった。

後半の二篇、夷酋列像、シクシピリカについては、珍しく江戸ものでない時代小説だった。蝦夷を題材にしたもので、著者が北海道の出身であるだけに、よく書かれていた。


名著・藤沢周平作「たそがれ清兵衛」その②

  • 2005/12/14(水) 07:56:52

藤沢周平作「たそがれ清兵衛」がとても短い小説であると昨日書いた。けれども、山田洋次監督の映画と、この本の最後の章”祝い人助八(ほいとすけはち)”との関係が大切なことを書き忘れた。

この本全体が、謂わば「たそがれ清兵衛」みたいな物なのだけれど、その中でも映画では例えば、宮沢りえさんの役の飯沼朋江や、その兄の飯沼倫之丞、朋江の別れた夫「たそがれ清兵衛」、甲田豊太郎などの役柄は、この”祝い人助八(ほいとすけはち)”に出てくる。
真田広之主演「たそがれ清兵衛」の風貌も、また仕事ぶりも、主題の上意討ちも、宮沢りえさんとのやりとりも、映画でのシーンの数々はこの章から引き写されている。

山田洋次監督の頭の中には、この本全体が映画「たそがれ清兵衛」なのではないだろうか?この短編集のタイトルが「たそがれ清兵衛」なのだから、あながち違うものとは言い難い事だ。

ただ、宮沢りえさんの役の飯沼朋江は、本の中では飯沼波津となっている。また、丹波哲郎扮する清兵衛の父の名は、井口藤左衛門といい、”祝い人助八(ほいとすけはち)”の中では伊部藤左衛門という名前で見かける。

名著・藤沢周平作「たそがれ清兵衛」

  • 2005/12/13(火) 07:47:01

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<惚けた味が魅力の”村上豊”さんの表紙絵>
最初にこの名著・藤沢周平作「たそがれ清兵衛」を読んだのは、五年以上も前になる。図書館に行くと、誰かさんが借りて、返却した本が手近な返却棚にあることが多い。それでその中から再度借りてきた。

「たそがれ清兵衛」と名付けられたこの本には、八編の短編がある。
たそがれ清兵衛
うらなり与右衛門
ごますり甚内
ど忘れ万六
だんまり弥助
かが泣き半平
日和見与次郎
祝い人助八

この中で、表題の「たそがれ清兵衛」は僅か35、6ページのものであります。中身は濃いけれども・・・・
この御本に出てくる八人の共通点は、「たそがれ清兵衛」を始め、ひどい渾名なのにもかかわらず、皆凄い剣客であること、そして藩のもめ事に剣客である故にかからせられることになる点です。

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<映画の「たそがれ清兵衛」のワンシーン。真田広之さんの清兵衛と宮沢りえ>
この僅かなページ数の短編を、構想十年で、山田洋次監督は映画にしてしまった。
清兵衛さんが真田広之で、競演に沢山の名優がからみ、立派な映画になっていた。本小説と映画での共通点は、単に「たそがれ清兵衛」と呼ばれた下級武士と、上意討ちというだけであった。ほとんど細部に於いて、違う話にはなっていた。原案を借りてきただけかも知れない。
それはそれで良くできていた。
2002年11月の公開であったので、これも結構前の話になってしまた。

年だねえ!人の見分けが付かなくなったよ

  • 2005/12/12(月) 07:19:03

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<マツダの”先駆”の展示車に、時折お出ましになる美女>
一ヶ月ちょっと前になるけれど、東京モーターショーに行った。
暇を見つけて撮ってきた写真の整理をしているけれど、記憶が薄れてしまっている。
この上の写真のお方様と、下写真のお方様。
なんだか同じ人に見えて、衣裳が一緒なので見分けが付きません。
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<やはりマツダのコンセプトカーの前に、立たれていた美女>
やっぱり年取った所為ですかね?
どちらもとても綺麗でしたけれど・・・

このお二人が動くと観客の方々も動いていましたね。
無論、私も真っ先に???

小田和正の音楽

  • 2005/12/11(日) 07:00:09

小田和正さんが好きなわけではないが、あの高い声は耳に付く。
あの声が衰えてしまったら、どんな声になるのでしょう。
最近のCDを聞いていると、音韻がつまっている感じで、無理に今風に仕上げようとしている感じがする。

今時、「君」「僕」だけで恋愛が進んでいくこと自体、ちょっと詩人として言葉が少なすぎる。
もうこんなスマートな呼びかけで答えてくれる、ロマンティックな人種が日本にはいなくなったようだ。

やっぱり買いましたよ、DVDになった”電車男”を

  • 2005/12/10(土) 20:29:30

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<シンプルなデザインの電車男の二枚組>
とうとう出ましたので、買わせていただきました。
電車男のスペシャルエディション。

特典満載!!!
特典とは、
DISC1-★特報・予告・TVスポット集
DISC2ー★ショートフィルム・オリジナルメイキング等の豪華二枚組!!

初回生産限定!!!!!とは、
★スペシャルケース”キラキラ仕様”!!!
★「電車男本」封入!!!


とにかく何でも良いんだ!!
中谷美紀さんが見られるのだから、中谷美紀さんのご出演作品だから。

でもきっと開封はしないでしょうね。

池波正太郎著「秘伝の声」上下2巻

  • 2005/12/09(金) 21:00:04

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<傷み具合と、焼け具合で図書館から借り手の多い事が分かる人気本>
本当に読みやすい。池波正太郎さんはとても読みやすい。
時代小説の中でも、堅苦しくなく気軽な読み物と言う点では最高です。
台詞が多く、行替えは頻繁で、一行あたりの文字が極端に少ない。
そして文章はとても自然で、現代小説とは趣も違うが読みやすい。

世に隠れた老齢の剣の師がいる。自分の剣を誇ることなく、奢りもなくひっそりと江戸の郊外に暮らしている。二人の愛弟子がいて、師の最後を看取るわけだが、その折りに秘伝書と思われる巻物を・・・・
かって、今回のテーマに似た史実に近い小説を読んだことがあるが、似ていても”池波正太郎節”はやはり”池波正太郎節”である。
中一弥さんの表紙絵と、ちょっと素敵な挿絵が章ごとに掲げてあることも嬉しい。

それにしても凄い金額だった”ヘップバーン”の映画の衣裳

  • 2005/12/08(木) 17:57:53

TVの番組で、オードリー・ヘップバーンの衣裳が評価で1200万円と出ていた。

物は”ローマの休日”で使われた王女様のドレスであった。傷みやシミが目立って、良い物とは思えないし、ましてや海外のオークションでかなりの金額で落札された物だった。
映画がモノクロだったので、ドレスの色が分かっただけでも良かったが、見もしない物に、数百万円のお金が出せるってことも凄い。しかも表現は悪いが、古着である。

と思ったら、ダイアナ妃の結婚衣裳のレプリカが2000万円で、オークションで落札された記事を見た。驚くべし、こちらは複製である。
いくらか時代も新しいし、宝石でも付いているのだろう。お金持ちの気持ちは到底理解しがたい。

確かにお二人とも、歴史に残る女性であるから、そう言うことがあっても不思議ではないのかしら?

”女王”と”王女”。文字が入れ替わっただけで、全然意味が違うことが面白い。

映画三昧『Mr.&Mrs.Smith』って面白い

  • 2005/12/07(水) 20:41:30

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<ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの素敵なコンビネーション・アクション>
こんなハチャメチャな映画は、ありふれていると言えばありふれている。映画が始まる前から、ストーリーは読めてしまう。
でも見てしまう、見入ってしまう映画って有りまっせ。

映画の中に入り込めば、転回が予測付かないし、テンポは速いし、バンバン撃ち合っちゃうし、ドカンドカンものは壊れるし、震度⑤でも倒壊しないような立派なおうちが全壊するし、旧型ではあるけれど、BMWの5シリーズが三台もぶっ壊れるし、メルセデスのステーションワゴンは崖から飛んで行っちゃうし、二人が思いっきり派手に殴り合いの喧嘩をしでかすし・・・・

結局は何かって言うと、心理カウンセラーに相談に行く、倦怠期に夫婦でもあるわけ??????????

でも、映画ってどうしてあんなにものが壊れるの?
ものが壊れると、どうしてあんなに面白いの?

でも、どうして女優さんて、あんなに綺麗なんでしょう?
最後のタイトルバックって、どうしてあんなに人の名前が沢山連なるの?
映画って、どうして面白いの???????

点字点訳のボランティア

  • 2005/12/06(火) 13:23:18

私たち健常者が、本を読んだりするのは至って簡単だ。
本を買うなり、借りてくるなりすれば、すぐにでも読み始められる。

目の悪い人達は、一旦それを誰かに、点字翻訳をして貰わなければならない。点字翻訳をする点訳者は、ほとんどがボランティアでなさっている場合が多い。
今は、コンピュータが便利に使えるようになってきてはいるので、昔、点字板で一字一字点字を打っていた頃よりかは、早く正確に、しかもある程度楽にはなっていると聞く。
それでも一度、点訳をして、また二、三度校正をして、その後本となって、ご依頼をされた方に渡され、やっと本が手にはいる。

それが中途失明者などの方々は、点字がお読みになれないので、音で聞く音訳者の音読の声によって、”音の本”となる。これですら、何度かの校正がなされるだろうから、読みたい本がすぐに読めるわけではない。何かと健常者は、便利に生きているわけだ。

早く、自動音声点訳なるものが、完璧に完成されて、少しでも早く本が出来るようになると良い。目の悪い方にも、点訳のボランティアの方にも役に立つと思う。

スキャナーから取り込んで、OCRソフトで読み込んで、点字変換するフリーソフトがあるのだが、その名前が「お点ちゃん」と言うそうだ。気持ちよい名前のソフトではないですか?これもボランティアなのでしょうね。

もう少し、国も予算を組んで、このあたりをしっかりしてくれると良いのですがねえ。
他所の国の治安も定まらぬような、不安定なところに無駄に自衛隊を派遣したり、ODAと称して、自民党の国会議員が視察に行って金をばらまいてくるのを止めれば、最新の技術でなんか素晴らしいものが出来るのに・・・・・

江戸物でない久々の時代小説”長崎奉行”②

  • 2005/12/05(月) 21:36:09

今夜は何故か時間がない。
昨日の続きの”夢暦・長崎奉行”をまだ読み終えていない。
遠山の金さんの背中には、桜吹雪の入れ墨が有名だが、この本の中では、女の生首と言うことになっている。それも乱れ髪に、口に懐紙をくわえた凄惨な顔つきだと書いてある。

その周りの降りしきる桜が舞い散る様は、行きである前に不気味ではないだろうか?
古武士の親父が、息子を組み敷いたままその背中をひん剥いて見て、ふーんと唸る姿が良くイメージ付けされている。

蝦夷視察や、遠国奉行などで、青年時代のこの金四郎という息子を顧みれなかったり、息子がぐれて放蕩を繰り返し、母親の葬式にも間に合わず、その母親の墓場で二人が出くわすシーンは心温まる。

この親父は、遠山家に養子に来た人で、養子に来た後に、実子が生まれるのだが、この養父は養子にそのまま遠山家を継がせる。
このご恩に報いる為、彼は実子の金四郎に継がせず、元々の遠山家に実子だった弟に遠山家を継がせ、遠山家を養父の直系に戻す。

その為に疎んじられた金四郎は、不良になる。分かり易い。

江戸物でない久々の時代小説”長崎奉行”

  • 2005/12/04(日) 21:08:11

20051204205102.jpg

<タイトルの文字まで宮田雅之さんの切り絵>
久々の江戸物ではない時代小説を読んだ。
市川森一著「夢暦・長崎奉行」秋冬篇。
秋冬篇があるからには、春夏篇があるのではないでしょうかねえ。
市川森一さんは、長崎出身のドラマ作家で有名ですので、この御本を書かれるのには相応しい方なのでしょう。

結構、史実的な事柄、時代背景、詳しく書かれてはいますが、筆致が平易でとても読みやすい本でした。

最初の一編は、かの桜吹雪の入れ墨・遠山の金さんで有名な、遠山金四郎のお父さんが、長崎奉行へ赴任していく所から書かれています。
当時に長崎御奉行様が、幕府の権威を背負って、大名行列のように大層な行列を組んで長崎入り様がよく書かれています、

とは言っても、この遠山左衛門尉景晋(とおやまさえもんのじょうかげみち)さんは、とてもいい人です。古武士を思わせるいい堅物ですよ。

ケチくさい、勿体ない、物を大切にする

  • 2005/12/03(土) 21:47:06

20051203213728.jpg

<琉球島豚ジャーキーのパッケージ>
『ケチくさい、勿体ない、物を大切にする』
なんと表現して良いのか分からないが、沖縄からの土産としていただいた”琉球島豚ジャーキー”が、まだ食べられない。

賞味期限06.2.28と書いてあるので安心しているのだけれど・・・

ところで、賞味期限の賞味という表現がおかしい言葉であることを知った。賞味とは、食べ物のおいしさをよく味わって食べることと、辞書にありますが、正確には,その美味しさを褒め称えるという意味だそうです。
この味を褒め称えなさいと言われて食べるのは、やはり若干意味がおかしくなりますが、メーカー側にはそれに変わる適切な言葉がない為、慣習になっているそうです。

今晩開けて賞味してみましょうかね。

年齢による分別??

  • 2005/12/03(土) 11:30:15

役所の裏側に大きな川がある。
水が滔々と流れ、ゆったりした気分にさせてくれる。
その堤防に座って、水の流れを見ていた。

下の方から、5,6人のスーツを着た、三十歳から四十歳ほどの男どもが歩いて来た。
その中の一人が、近くにいたおばちゃんを捕まえて、
「あっちが、海ですか?」と川上の方を指差す。
誰が見ても、その男達の横を雄大に流れる川は、反対方向に流れているし、指差す方角には、山の連なりも見えるはずである。

これまた冗談かなと思ったら、地方から来た人達ではあるらしく、しきりと首をかしげる。
自然をよく見て、自分の立つ場所を冷静に判断するという人間本来の賢い知恵は、もはや失われているのかも知れないな。

押川國秋さんという作家の素晴らしさ「十手人」

  • 2005/12/02(金) 08:03:57

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<表紙絵の写真が、東照宮にあるその甚五郎の作品で残っている彫刻の一部だそうだ>
赤瀬川隼という作家の名前が、素敵とは思ったが、何となく面倒くさい本だった。
左甚五郎と呼ばれた名人の話。
jittenin01.jpg

<小村雪岱の風俗絵の人物が表紙絵になっている>
押川國秋さんという作家を知らなかった。昭和十年のお生まれと言うことは、七十代そこそこになられる方だ。シナリオ作家だそうで、そのシリーズは、みんな有名なものだった。
この作品はとてもよく読めた。

内容がちょっと陰惨で、主人公“源七”の生い立ちや、その生みの母の生き様の凄まじさなど、全体に暗いテーマではあるが、この主人公の廻りにいる人物達や、好きあうことになるお菊さんの魂の美しさ、彼を支えて、目立たず励まし生かしていく定廻り同心“佐々木弦一郎”。これらの人間像が凄くよく書かれているし、心根が優しいので、作品自体が豊かな気持ち、ほのかな気持ちにさせられる。

温泉の露天風呂に浸かって、まるまる二時間で、三分の二を読んでしまった。幸福感を心身共に感じた、楽しいひとときだった。


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