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似たような小説ってあるもんで・・・・

  • 2006/09/30(土) 20:39:39

<蓬田やすひろさんの表紙絵には、ちょっと不気味な部分もあり。若いのか?病んでいるのか?判然としない>
20060930201955.jpg

粋な場所の名前が本のタイトルになっている。北原亜以子著「妻恋坂」・・・
単に純粋愛ではないものの含めて、八編の短編集。

妻恋坂
仇討心中(あだうちしんじゅう)
商売大繁盛
道連れ
金魚
返討(かえりうち)
忍ぶ恋
薄明り


男と女の情愛の機微は、言葉では言い表せないほどに微妙ではある。心に肥田が上手に表現されていて、幾分暗くはあるが面白い本です。
「慶次郎縁側日記」のような登場人物が誰一人憎めない小説とは違って、愛情の狂いが人生の狂いとなるような切なさがある。

中でちょっと意外に感じたのは、二編目の「仇討心中(あだうちしんじゅう)」である。昨年の十月にこのブログに書いた安西篤子さんの“「鴛鴦(えんおう)ならび行く」を読む”に書かれていた内容とそっくりなのです。
その大元は、近松門左衛門の浄瑠璃『鑓の権三重帷子』だと思う。話の大筋で同じものでしょう。元々が本当に話であれば、それを題材に様々な脚色を試みることは作家のお勉強なのでしょうね。

この『鑓の権三』は、篠田正浩監督によって映画化され、若かった郷ひろみと、岩下志麻さんが出ていて良い映画だったことを思い出した。

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慶次郎縁側日記って、慶次郎は縁側にいない

  • 2006/09/29(金) 21:45:41

<蓬田やすひろさんの絵って、平面的で直線が綺麗で現実味が乏しい分、時代小説にあっている>
20060929213207.jpg

北原亜以子著「やさしい男」。副題が「慶次郎縁側日記」、シリーズもので4冊目の「峠」と8冊目の「???」をまだ読んでいない。

先日も「夢のなか」という本のことで書いけれども、独特の文体が怪しい。実にはまると読まなくてはいけない気持ちにさせられる。
慶次郎を取り巻く人物が数限りなくいい人ばかり出てくる。
嫌われ者の十手持ち、蝮の吉次ですら、根はいい人に見えてくる。

この本のタイトルの「やさしい男」は、その吉次のことだから笑ってしまう。
短編が八つ、何処へでも顔を出している慶次郎は、隠居しているとは言え、縁側に座ってのんびりと日記を書いているような老人では決してない。

映画「スーパエーマンリターンズ」を観てきました。その2

  • 2006/09/28(木) 11:27:31

<ありとあらゆるスーパーマン俳優の条件で合致する>
20060928105444.jpg

スーパーマンという特別なヒーローは、映像化すればかなり俳優を厳選しなければいけないだろう。
体力、知力、優しさ、逞しさ、数知れぬ条件をクリアーして、選ばれることだろう。193CMの身長と、100kgの体重も・・・

世界中から集まった数千人の中から、“演じる”のではなく、スーパーマンに“なりきれる”男として選び抜かれた


スーパーマンの肉体的必須条件として、首が太いことと、顎の真ん中にくびれがあることも大事な要素だろう。
<その偉大なる力をもてあますことがないスーパーマン>
20060928110702.jpg

スーパーマンの力というものは、小さい頃から子供のあこがれであった。風呂敷を首に巻いてマント代わりに遊んだ。ちょっとした高い崖からも無理をして飛び降りられた。出来ない些細なことが出来るような錯覚があった。子供達への力を与えてくれた事も事実だった。
スーパーマンの実際の力とは・・・

80万トンの物体を持ち上げる怪力。
40メガトンの核爆発に耐える耐久力。
最高時速800万kmで飛行。
超高速の走行力。
超鋭敏な視覚と聴覚、驚異的な動体視力。
眼から熱線(ヒートビジョン)を放射。
吐く息で物体を凍結させる(スーパーブレス)。
高速な頭脳、労働作業。高度な計算、数学的能力および事務処理能力。
太陽エネルギーが力の源。
   フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』参照



それにしても、あれだけ近くにいるデイリー・プラネット社の人間が、スーパーマンと、クラーク・ケントの違いが分からないということはおかしい。多分スーパーマンが魔術を書けているのだろう。

主人公のブランドン・ラウス(Brandon James Routh)さんは、無名名俳優だったので、ルースという名で紹介されているものも多い。
この事への疑問は、フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』の項で解決した。

当初、日本ではブランドン・ルースと紹介される事が多かったが、実際にはブランドン・ラウスの方が正しい。本国でも間違いが多いのか、アメリカのファンサイトでも「Last name rhymes with south.」と、わざわざ紹介されている。


ただ心配なのは、スーパーマン俳優は何処へ出てもスーパーマンに見られることだろう。この点は苦労するだろうな。
かってのショーン・コネリーさんが007のジェームズ・ボンドとしかみられなかったように・・・

映画「スーパエーマンリターンズ」を観てきました

  • 2006/09/27(水) 08:38:36

<素晴らしく適役な俳優さんがいるものですね、アメリカには>
20060928084139.jpg

ちょっとした臨時収入があったものだから、おばあちゃんも連れて食事付きで映画「スーパエーマンリターンズ」を観てきました。18年ぶりの新作ということで、映画の技術、CGテクニックの進歩などから、見違えるほど素晴らしい映画になっていました。

映画のなかではクラーク・ケントは五年ぶりのご帰還という事にはなっておりましたが、かのクリストファー・リーブスさん「スーパーマン」シリーズからは実に久々の復活です。

『この夏真打ちは、最後にやってくる!!』
パンフレットのウラに書いてあった名文句です。沢山のアメリカンコミックスが映画化、実写化されるなかで、やはりわたくしの世代では「スーパーマン」に匹敵するものはありません。
強く、美しく、華麗で、優しく、そして地球規模で人々を守ってくれる。現実的にアメリカ人が危急に際して、「スーパーマン」を切望するのは、今でも替わりはありません。

悪役のレックス・ルーサーに扮した、ケビン・スぺーシーさんだけが、一般に名の知られた俳優さんで、他はほとんど知られていない。それでも映画は実に面白くできています。
前作のレックス・ルーサーは、ジーン・ハックマンでしたね。ケントの育てに母親役のエバ・マリー・セイントさんは懐かしく拝見しました。

子供の頃のクラーク・ケントが、コーン畑を飛び回るシーンがありますが、ロケ地はともかくあれはカンザス州でしょう。私も別の州で地平線まで続くコーン畑を見ましたが、その壮大さにあのような飛び跳ねるシーンは想像も出来ず、「だれがこれだけのトウモロコシを食べるのだろう」という心配ばあかりをしましたね。

フルモデルチェンジした3シリーズ・クーペ

  • 2006/09/26(火) 10:47:28

<こんな落ち着いた場所に車が置かれるとおしゃれだね>
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BMWの3シリーズ・クーペが、7年ぶりにフルモデルチェンジしたという。

335iは、新開発の3000cc直6エンジンを搭載。高精度ダイレクト・インジェクション(直噴)とパラレル・ツインターボを組み合わせることで、4000ccクラスに匹敵するパワーと3000ccエンジンと同等の燃費を実現している。最高出力は306馬力、最大トルクは40.8kg-m。停止状態から5.7秒で時速100kmに到達する。なお、トランスミッションは新開発のステップトロニック付き6ATを標準装備する。

オートギャラリーネットの記事より

今時ターボかって気もするが、ちょっと良いですよね。
肝心の「M3クーペ」はどんなでしょうかね?

北原亜以子著「夢のなか」・・・慶次郎縁側日記

  • 2006/09/25(月) 07:44:34

<渋いモノトーンの蓬田やすひろさんの表紙絵>
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昔は何処にでも見かけた「子守り」の姿。赤ちゃんを負ぶっている姉さんや兄さんは、兄弟愛に満ちたものだった。そこはかとなく暖かい気持ちにさせたし、子供そのものが赤ちゃんの泣き声に苛立つこともなく慈愛に満ちた人間に成長したはずだ。
高橋英樹さん主演の慶次郎縁側日記は、TVで人気番組になっている>
20060925072833.jpg

前回読んだ「脇役」から十ヶ月ほど経っている。
北原亜以子さんの筆致は、表現しにくいが相手の心の内を読んで、その心の変化を語りかけたり、単に状況変化を書くだけでなく、その時の人間の中を覗くような表現が多い。
洒落た心理描写というような言葉では表せない、微妙な巧みなそれでいて独特な物言いが多い。

だらだらと歯切れが悪いけれど、その調子に染まるとテンポ良く読めてしまう。この小説は捕物帳ではなく、市井小説なのか庶民の生活が良く書かれている。
慶次郎に関わる人々を全部把握してしまうと、じつに心地よく読めてしまう。泣けてくるようなシーンにもたびたび出くわしてしまう。

師走
水光る
ふたり
夢のなか
箒木
棚から盗人
入婿
可愛い女


本作は慶次郎縁側日記の九作目、上記の八編の短編からなっている。

意外なことから流行するもの

  • 2006/09/24(日) 09:54:08

<これらの方々がすべてNHKのアナウンサーさん>
20060922205612.jpg

NHKって固い所だけれど、時折へんに羽目を外すことがある。
あの「ことばおじさん」梅津正樹アナウンサーが、“みんなのうた”で唄っている『これってホメことば?』がCD化されるそうである。

確かにお上手であるけれど、この個性的なアナウンサーには謎があるよな。枠がはずれているというのか、並のアナウンサーのような仕事は余りしないし、ネクタイもせず小粋なスカーフをしてみたり、ファッショナブルでもある。ちょっと規格外で、いかにも良い所のぼっちゃん風でもある。好きですな・・・・

本業の「ことばおじさん」って、自分で作り出したキャラクターでしょうかね。それともNHKさんでの本当のお仕事?

これってホメことば? これってホメことば? ホントにホメことば?
新入社員とカラオケ行った
十八番(おはこ)の演歌を歌ったら……
「課長、なにげに歌うまいっすね!」
これってホメことば? それってホメことば?
聞いたら、「なにげに」は「けっこう」の意味
なにげに勉強になりました
(NHKみんなのうた「これってホメことば?」より)


出たからって買いませんけれどね・・・・・
「だんご3兄弟」みたいにはヒットしないでしょう。

同じ作家、同じ装丁者はイメージが重なる

  • 2006/09/23(土) 19:53:20

<ちょっと二冊を並べてみると・・・>
20060921194614.jpg

乙川優三郎作品の『かずら野』『蔓の端々』です。
何となくタイトルも似たイメージですし、装丁者が菊地信義さんで、どちらの本にも日本画が使われている為に良く似通っています。

こうして並べてみると、どちらの本がどうだったのか、内容まで混雑しそうです。時間が経った頃にはすっかり混同してしまっているでしょう。
その為にもこうして記録を残しておかなくては・・・

武士として生きるのは???「蔓の端々」

  • 2006/09/22(金) 08:54:26

<日本画家川島睦郎氏の「椿」をアレンジした表紙絵>
20060921090110.jpg

乙川優三郎著「蔓の端々(つるのはしばし)」。
帯に書かれた
“その日、二人は椿の枝を残して消えた。
その夜、藩内抗争の火蓋が切られた。”

この言葉通り、突然に物語が展開する。乙川優三郎さんの小説は、書き出しが情緒的であるだけに、主人公の幼なじみの八重と親友の男とが忽然と消えて行く様は驚きだった。しかもその八重に結婚の申し込みをしようかと迷っていた間際のことであるだけに・・・

親友の男は暗殺者として追われ、八重は謎のまま一緒にいなくなる。答えは本の最後の最後の章にしか出てこない。

色々なしがらみや、藩内の派閥の争い、身分制度による犠牲、女であるが為に家の礎として虐げられる哀れさ・・・
この時代に生きることは、実に苦しいことも多いだろう。
蔓のように絡みに絡んだしがらみは、なかなかほぐすことは難しいものであるから。

『WHITE OLEANDER』という名の感性高き映画

  • 2006/09/21(木) 08:09:16

古い話だが、TVシリーズ「白バイ野郎ジョン&パンチ」をよく見ていた。ミシェル・ファイファーを好きで見ていた記憶がある。
タイトルは思い出せないが、初期の映画では色気のある俳優さんだった。
今回のこの『WHITE OLEANDER』という映画では、刑務所行きのアーティスティックな母親を演じている。
娘役の主人公アリソン・ローマンが、里親に預けられて行く課程で姿形(すがたかたち)や、内面の変化が段々に変わっていくところが良く描かれていて、実に美しい。彼女もいい女優さんだと思う。

里親の一人、レニー・ゼルウィガーが先日見た「コールド・マウンテン」の時の力強い女性とはまるで違う、繊細で優しすぎる弱い女性を演じて儚かった。

15歳の少女アストリッドは母イングリッドと2人だけで暮らしていた。父を知らないアストリッドにとって美しいが気が強く独善的な女性イングリッドが世界のすべてだった。そんなある日、イングリッドが恋人を殺害し終身刑で収監されてしまう。保護者を失ったアストリッドは福祉事務所の管理下に置かれ、里親探しが始まる。そして、元ストリッパーでいまは敬虔なキリスト教信者となったスターのもとに送られる。アストリッドは戸惑いながらも新しい生活に慣れていくが、面会にやって来た彼女の変化に気づいたイングリッドはそのことを厳しく非難するのだった…。


映画のタイトル『WHITE OLEANDER』は、{白い夾竹桃}という意味で、「夾竹桃」には毒がある。
美しく、素晴らしい暗示である。

久々に聞いた中谷美紀さんのお声

  • 2006/09/20(水) 20:30:08

<とても大人にお成りなったと難じさせる写真>
20060920203417.jpg

Yahoo!映画のインタビューを見ていたら、
2006年09月04日に映画『LOFT ロフト』中谷美紀、豊川悦司単独インタビューが載っていた。
2006年09月07日の『X-MEN:ファイナル ディシジョン』ヒュー・ジャックマン単独インタビュー を見ていたのに、こちらには気付かないで居た。

もともとおすまし屋さんで、上品にお話される中谷美紀さんと、落ち着いたダンディーな豊川悦司さんの素敵な声を聞いていたら、内容は怖そうではあるが見に行きたくなった映画だった。

本当に中谷美紀さんは、立派な映画女優になったものです。
TVタレントと呼ばれる稚拙な女の子の多い中、映画だけで、実力を持って出演されている俳優さんは少ない。
贔屓目ではあるが素晴らしいことである。

愉快な記事を見つけた?!

  • 2006/09/19(火) 07:17:42

<ちょっとキラキラのファッションは良いけれど、痩せすぎだよねえ>
20060917202240.jpg

Yahooのニュースに載った記事のタイトルがふるっている。
「やせ過ぎモデル規制の動き、英、伊にも広がる=著名スーパーモデル締め出しも」span>

【ロンドン16日】スペインでこのほど、やせ過ぎのモデルがファッションショーへの出演を禁止されたが、英国でも同様の動きが出ている。報道によると、世界のファッションの発信地、イタリアのミラノでも規制の動きがみられるという。(時事通信)



確かに痩せすぎの女性の多い事よ!
何も喰わせて貰っていないかのように貧相ではないかね。

おっと、こんなの読めないよ!黒岩重吾著「影刀」

  • 2006/09/18(月) 09:58:55

<ちょっと洒落たモダンなデザイン>
20060917200339.jpg

中身も確認せずに、「影刀」という書名だけで借りてきた黒岩重吾さんの本でした。いかにも時代劇風な名前で、著名な作家さんの本ですから読み応えあるかなと思ってしまいました。

いきなり冒頭の時代が、西暦672年、天智天皇の御代となる。
「さかのうえのあたいくにまろ」
「おおしあまのみこ」
「おおとものみこ」
「いくさのきみいぬかいのむらじ」
「おおのおみほむじ」
「おわりのむらじおおすみ」
「むらくにのむらじおより」・・・・

フリガナなしで読める人物ではなし、何度も前を読み返さねば、過去の登場人物が思い出せぬし、姻戚関係が複雑すぎて、通常の感覚ではついていけないし、そもそも時代背景すら良く理解できない。
まあ勉強不足ですな・・・愚か者の戯言ですよ。
手に余りすぎるほどの御本でした。

台風がやってきているぞ!気をつけよう!

  • 2006/09/17(日) 07:15:14

台風13号がすぐ近くまでやってきている。
アジア名をSHANSHAN(サンサン)というらしいが、酷い被害をもたらして“さんざん”だったと言うことにならないで欲しい。

現時点では「嵐の前の静けさ」というのか、雨もまばらだし、風もないし、生ぬるい風が時折吹く程度。昨晩少し心配して、外のものなど片付けたけれど、とりあえず今のところ何もない感じだ。
当地よりまだ台風に遠いところで、雨に被害が報道されていた。

よく「台風が過ぎ去ったようだ」と言われる表現がある。
新規オープンのお店や、セール・感謝デーなどのお店が、只で配る記念品目当てに来るおばちゃん達が帰った後などがそう言う感じである。
貰わないととても損をした気分になるのだろう。お店側は商売や売り込みが目的であるので、貰ったらすぐ帰ってしまうこれらのおばちゃん達は、迷惑そのものだろうに・・・

たまたま、記念品配布用の紙などを忘れてきていて、店員さんにすがるように哀願しているのを目にし、貰えずに買える時にすれ違ったが、実に罵詈雑言であったことよ。
「あれだけ買ってやっているのに、あの態度は許せん。もうこの店では買ってやらん!」
お店側でもそのおばちゃんが、どの程度の客なのかぐらいは把握しているだろうし、そのおばちゃん一人くらいどうでもいいことなのかも知れない。
このおばちゃんが騒いで去る時は、店中の人が視線を向け、まさに台風の目のような存在であった事よ。

台風13号が余り被害をもたらさないように祈ろう。

小野寺公二著「幕末算法伝」は、ちょっとした頭の体操?

  • 2006/09/16(土) 21:53:35

<村上豊さんの絵が画面の一部にちょっと顔を出している>
20060916215110.jpg

著者の小野寺公二さんがよく判らない。いろいろと調べては見たけれど、余り具体的な成果はなかった。
著書は、六冊ばかりあったが、そのうちで読んだものは二冊だけで、どうも和算について書かれているものが多いので、数学者かも知れない。

1 幕末算法伝 講談社(今回の本)
2 算学武士道 文芸春秋(読書済み)
3 出世の算法 文芸春秋
4 行商算法 文芸春秋
5 偽りの算法 文芸春秋
6 百五十年後の仇討 文芸春秋


常軌を逸した状況で知り合った友人の算学家を、やむ終えぬ事情で手にかけて殺してしまう。亡くなった状況の事実を完全には告げないままに、友人の親に報告がてら訪ねていく。
その後、その妹と恋に落ちていくと言うちょっと複雑な恋物語・・・

「和算系小説目録」という結構マニアックな分類のHPを見ていたら、
鳴海風さんの「算聖伝 関孝和の生涯」、「円周率を計算した男」と二冊だけ読んだ本があり、この世界にも沢山作品があることを知った。
この本の中にもひとつ算法の問題が絵入りで出てくる。解くことは愉しく頭の体操になった。
本自体は面白かったかというと、そうでもないかな???

乙川優三郎著「かずら野」は、丸一日で読み上げた。

  • 2006/09/15(金) 21:46:02

<下村観山の日本画を題材にされた菊地信義さんの装幀>
20060915212441.jpg

この本は、前回途中頓挫した乙川優三郎著、「むこうだんばら亭」と違って、一気に読み終えた。それほど魅力ある作品だった。

表題の通りかずらが絡み合う美しい表紙絵と、本の内容は実にマッチしている気がする。運命とはいえ、男にすがりつかねば生きていけなかった女性のひ弱い、日陰の生き方は、この表紙絵を見ていると何となくしっくりくる。

貧しい足軽の親から一生奉公と言われ、製糸工場を持つ大金持ちの屋敷にあがる主人公、菊子。実に不釣り合いな立派な離れを与えられ、沢山の着物を誂えられて、自分たちの収入の何年分にもなるような家具までそろえてもらえる。
読んでいても、物語の中の菊子自身も不可思議に感じている。本編の80頁近くまでその謎で、上手に引っ張って読まされた。
ある夜、大金持ちの主人が離れにやって来て、関係を持たされ、菊子が妾奉公に売られたことが明かされる。

と、この瞬間事件が突然起きる・・・・・

この意外な事件が彼女を一生、男に付きまとわれ、その男の為にだけ生きていく悲劇的な結果になってしまう。
途中何度も、「早く別れなさい」、「こんな腐れ縁、早々切って出て行きなさい」と声を本の中に向けてかけるのですが、菊子は馬鹿なロバのようについて行くのです。

ほとんど貧しさの中に生まれ育った女性と、過去を振り切れず、恩だけを振り切って生きていく女性の悲劇でした。でも実に切々と書かれているのですよ。

「コールド・マウンテン」をDVDで見て、豊かな気持ちに・・・

  • 2006/09/14(木) 20:57:21

米国でベストセラーになった小説の映画化だそうです。
“南北戦争の中、愛する女性の待つ故郷へ旅を続ける脱走兵と彼を待つ恋人の苦難を描いた壮大なスケールのラブ・ストーリー”と解説されたとおり、実に雄大で素晴らしい映画でした。主人公のヒロイン、ニコール・キッドマンは、実に美しく気高く、主人公のジュード・ロウも多彩な面と多才を感じさせる演技でした。
中盤から出てくる全く違う顔を見せるレニー・ゼルウィガーは、逞しく、利口で、困難にも立ち向かい、精力的にニコール・キッドマンを補佐していく。その結果、ニコール・キッドマン自身が力強く、生き生きしてくる。
かなり長い映画で、ロケもセットも立派です。時の流れを、季節の移り変わりで表現して、そのことが過酷な運命とそれを乗り越える愛の力を表現している。激動の時代の中で、強く生き抜く女性の強さが感動を呼ぶ。

2003年製作 上映時間 155分
監督 アンソニー・ミンゲラ
出演もしくは声の出演 ジュード・ロウ 、ニコール・キッドマン 、レニー・ゼルウィガー 、ドナルド・サザーランド 、ナタリー・ポートマン


ニコール・キッドマンの優しい父親は神父さんで、ドナルド・サザーランドが演じて、映画が引き締まっている。

若い夫を亡くして、可愛い病気がちの赤ちゃんを育てて、小さな草原のあばら屋を守り続ける若妻が出てくる。殺伐とした時代と北軍の兵士の横暴に立ち向かうこの若妻がナタリー・ポートマンで、ひ弱さと、優しさの中で一瞬見せる激情が圧倒的な印象として残る。

南軍の兵士が北軍の兵士を「ヤンキー」と呼んでいる。これが正しい使い方で、しゃがみ込んでる若い方々を言うのではない。

季節はちょうど秋、「秋に金魚」を読むと・・・

  • 2006/09/13(水) 09:29:33

<日本画家三谷一馬氏のお書きになった金魚でしょうか、実に優しく哀れを感じます>
20060913092607.jpg

私の読書は、ほとんど買わずに借りてきたものですから、時折不都合が出てきます。
読み終えた本と、以前の作品との関連がつかめずに困った時などに読み返すことが出来ない。調べ直すのにちょっと手間がかかったり、時間を喰ったりすることになる。

河治和香著『笹色の紅』も、植松三十里著「桑港にて」もちょっと見直してみたいし、その関連事だったものも見直したい。

今度の河治和香著「秋の金魚」は、幕末から明治にかけて活躍された、豆州韮山代官江川太郎左衛門組手代見習 肥田浜五郎と、江川太郎左衛門組手代 松岡磐吉との二人に関わりがあった女性、留喜(るき)を中心に語られる物語でした。
喜びを留め置くといった意味合いでつけられた主人公の名「留喜(るき)」ではあったが、生い立ちは実に不幸な劇的なものでした。父親が母親、長男を初めとする近隣の十数名を殺傷する事件を起こした張本人だったからでした。その後ひっそりと負い目を追って生きていかなければならない寂しい女性でした。彼女を真の女性とするのは、肥田浜五郎であり、妻に迎えるのは松岡磐吉でありました。

若い頃の二人は、咸臨丸に乗りサンフランシスコに行った歴史ある人物でした。共に優秀ではありましたが、時代の流れと共に、明治維新が来て後、二人の行く道はだんだんと隔たりが出てきます。
それら二人の愛の中に留喜(るき)は、とまどい彷徨い、そして生きていくのです。

明治になって幕臣だったものが、いかに寂しく貧しい暮らしを強いられたかも良く自然に書かれています。咸臨丸に乗って行った遣米使節の中に、幕府正使として外国奉行の新見正興(豊前守)がいますが、明治期になって彼の娘は柳橋から芸者で出ていたようなことも書かれていますし、留喜の家のお手伝いさん菊も、元はと言えば旗本の姫様だというから恐ろしい時代です。

後半に入ってからは、沢山の時の有名人が出て参ります。福沢諭吉が余りよく書かれていない事も愉しいですし、留喜の知り合いのお嬢さんが、ドイツ留学帰りの森林太郎と結婚し、そして不縁になるのですが、この相手の男は森鴎外です。

季節はずれの「秋に金魚」とは、結局のところ「留喜(るき)」そのものなのでしょうね。

「幕末写真館」・・・咸臨丸の乗組員の中に肥田浜五郎の写真があったが、転載はいけないだろうから載せられない。一度お断りを入れてみようかしら・・・

あれから時々行ってる「中谷美紀」のHP・『Rooms Nakatani』その2

  • 2006/09/12(火) 07:52:32

<BBSで見つけた中谷美紀さんのメッセージ>
20060911065515.jpg

「中谷美紀」のHP・『Rooms Nakatani』の中にBBSがありまして、それを読んでいましたら中谷美紀さんのメッセージがありました。
またもや勝手に転載してしまいましょう。自分自身に貰ったメールのような気分で・・・

皆さん、ありがとうございます!

 初めて書き込みをいたします。中谷です。
皆さんの温かい書き込みを見て思わず口を挟みたくなってしまいました。
「嫌われ松子の一生」の撮影はもう一年も前のことで、すでに私の中では終わったものだったはずなのに、プロモーションのために地方へ出掛けたり、取材を受けたりするうちに、再び松子シンドロームに陥りつつあり、次に進んでいく自信を失いかけていました。
 しかし、映画をご覧になった方々や、これから劇場へ赴こうとしてくださっている皆さんの言葉を拝読して、筆舌には尽くし難い喜びと勇気をいただき、今更ながら「電車男」の気持ちがよくわかるというか、とにかくもう少し頑張ってみようかなと思えました。
 映画で人様に感動を与えるなんて傲慢なんじゃないかとか、たかが映画じゃないかなんて思ったりもしつつ、結果的に皆さんの温かい言葉を頂戴して涙流している私は果たして何者?
 とにかく、近日中に始る新しい映画の撮影も頑張ります。皆さん本当にありがとうございます。

2006/06/07 12:42 中谷美紀

あれから時々行ってる「中谷美紀」のHP・『Rooms Nakatani』その1

  • 2006/09/11(月) 07:51:47

5月26日に書いた“行ってみるもんだ「中谷美紀」のHP・『Rooms Nakatani』”の後、時々このHPを見に行っている。このHPは洗練されていると言えば聞こえがいいけれど、割と味気なく、文字も細かく華奢な感じの出来で見づらい。

今回は新作の映画の情報が、スケジュール【schedule】にちょっとだけ載っていた。
書かれていたのは、これだけ・・・

題名:「SILK」
監督:フランソワ・ジラール
原作:「絹」 百水社刊
役名:マダム・ブランシェ
配給:ニューライン・シネマ
公開:2007年予定


又楽しみな映画が来る。嬉しい。
この関連を調べていたら、ロケ地のローカルな場所からのホットなニュースがいっぱいあったのが嬉しかったね。以下参考までに・・・

JA全農庄内
おかめはちもく。
大船渡で初の国際映画ロケ,日・加・伊合作の「SILK」
酒田洋菓子協会日誌
岩手日報

映画は、「~2007カンヌ出品作、全米で一斉に公開へ~」されるらしい。

「SILK」は、「ロード・オブ・ザ・リング」などを手がけた米大手映画会社ニューラインシネマが、22億円を投じて制作、配給し、2007年5月のカンヌ映画祭への出品が決まっています。原作は日本でも大ヒットした「海の上のピアニスト」を書いたイタリアの人気作家、アレッサンドロ・バリッコ氏。

主演のエルヴェ役にマイケル・ピット、日本側キャストとして山村の絹富豪・原十兵衛役に役所広司、日系マダム役に中谷美紀が決まっており、「レッド・バイオリン」でアカデミー賞音楽賞を受賞したフランソワ・ジラール監督のメガホンで、叙情的で官能的なラブストーリーに仕上がるのではと期待されています。

お月さんを観ているとおかしな気分に・・・

  • 2006/09/10(日) 15:53:43

<とても不気味なオレンジ色のお月さんでした>
20060909205205.jpg

月を観ているとおかしくなると言う感覚は、西洋人には強いのかも知れない。
月に関連する「ルナティック」を国語辞典、英和辞典で調べると下記の如し・・・

ルナティック【lunatic】
[形動]精神に異常をきたしているさま。常軌を逸しているさま。

lunatic
[名] 1 狂人;((古風))精神異常者, 変人, 愚人.
2 《法》(法律上の責任を問われない)心神喪失者.



ある店に出かけて、商品を問い合わせると・・・
「ありがとうございます、お客様。この商品は在庫が倉庫にございます。
ただ私どもの倉庫には、ちょっと幽霊が出るんですよ。ええ時期でして・・・はい。
ええ、わたくしはちょっと恐がりですから、幽霊はちょっとですね・・・、
取って来ようとは思うんですけれど・・・・、ちょっと気味が悪いモンですから。
あっ、そうだお客さん取ってきてくれませんか、ちょっと暗いことは暗いですけれど」


いいねえ、こんな店員さん。

お客さんの年配の人で、“日立”というメーカーを“ヒダチ”と濁る人が多いです。
「産後の肥立ちが悪い」とは言いますが、“ヒダチ”のクーラーが悪いとは言いませんよね。
それからソフトのインストールを、インストロールといいますね。
インストールとスクロールの新たな合成語?

宇江佐真理著「春風ぞ吹く」を再読すると・・・

  • 2006/09/09(土) 08:31:59

<実に滑稽な表紙絵は、村上豊さんの手になるもので、のどかで暖かい春の日差しまで感じられる>
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副題が付いている。「代書屋五郎太参る」・・・
前に書いた『無事、これ名馬』の主人公の、太郎左右衛門(男の子)の父親である五郎太の青春時代の話ですから、前編のようなものかと言えばそうではない。時代が違ってきているし、登場人物も変わっている。かなり昔のこちらは読んでいたので、思い出して読みかえしてみることにしました。

内容は恋物語を中心に、学問吟味(今で言う大学受験のようなもので)試験に臨む五郎太にまつわる人物が色々と登場する。
五郎太はいつの世にも味気ない任官の為の登用試験に必要な資格を得るお勉強を強いられている。しかし彼の廻りには、実に暖かい人物が揃っていて、彼を柔らかく見つめている。
人を傷つけることが少ない小説で、ほのぼのとした人情物語は『無事、これ名馬』と変わらぬ面白さでした。読み返してみたいと感じたわけです。

「湯島の聖堂」と称する学問所の覚え書き

湯島の聖堂に付属する昌平黌は昌平坂学問所、略して学問所と呼ばれている。寛永七年(1630)に上野忍岡に林羅山が創設した弘文館が始まりと言われている。紆余曲折を経て、大きく梃子入れがなされたのは寛政元年(1793)、時の老中松平定信が美濃岩村藩主の松平乗蘊(のりもり)の庶子熊蔵に学問所の始祖、林家を相続させて大学頭(だいがくのかみ)に任じたことからである。以後、幕臣や諸藩士の学問向上にひと役買って来た。
月の九の日は小普請組に割り当てられていた。四書(大学・中庸・論語・孟子)、五経(易経・詩経・書経・春秋・礼記)の素読から始まり、次第に専門分野に進んで行く。学問の進み方で五段階に分けられ、最高は「詩文」と呼ばれる課程である。以下、「諸公業」「初学」「復習」「素読」となっていた。
小普請組から御番入りを果たすとすれば、大試業を乗り越え、諸会業に進み、経史、刑政、天文地理、習字、算術、物産、有職故実を学び三年に一度の学問吟味で優秀な成績を修めなければならない。

勝目梓著「影裁き」は、副題の方が長い

  • 2006/09/08(金) 08:31:27

<昔の東映の時代劇を思わせるような、堂昌一さんの表紙絵>
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実に「絵になっている」と言う表現がぴったりの堂昌一さんの絵ではあるが、細かく観ると実に難しいポーズである。剣捌きの中では、自然な型なのだろうか?
昔の東映の映画看板には、このようなイメージのものが多かったような・・・

ところで副題は「蘭方医石庵事件帳」です。時代背景がよく判らなかったのだが十二代将軍家慶公の名前が出てくるので、1840年代だろうと推察します。
主人公石庵とは、結構剣術の腕前も医術の心得も確かな蘭方医であります。自分の恩師でもあり、嫁の父親でもあった後藤尚玄夫妻と、そして妻絹の失踪事件から物語が始まる。連続婦女誘拐殺人事件から、その事件に恩師が関わっているような予見がする。医者の倫理と、非道への憤りから石庵は起ち上がる。
この本の帯には、下記のように・・・・

江戸の街に起こる怪事件。
妊婦を狙う凶悪な犯行のウラには・・・。
蘭方外科医・澤井石庵が
幕府高官の悪行を大手術!
歴史バイオレンス小説の醍醐味登場。


作者勝目梓さんは、どの本を読んでも“エロス&バイオレンス小説の第一人者”と評されている。
この小説がエロスかどうか、バイオレンスかどうか判断がつきかねるが、主人公の廻りに登場する人物が優しく暖かく、心遣い細やかな点では良く書かれている。

「蘭方医石庵事件帳」という書かれかたからすると、この本はシリーズになるのだろうか?

温泉に行ったら・・・

  • 2006/09/07(木) 18:53:38

<キラキラと輝いていたショーウィンドのドレス>
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夏場の温泉は、海の見えるホテルに行くようにしている。
のんびりと温泉に浸かって、海を眺めながら身体を労ってやる。
海にはもうすでに子供達の姿はなく、サーファーがサーフィンをやっているのが眺められる。何も適度に高くなっているのだろう。

この温泉はほとんどが近在のお年寄りが多いのだが、本日は偉い違った人種がいた。
私などぶよぶよの色白で自分でも気持ちが悪いが、本日の一緒だった壮年二人は筋骨隆々として、パンツの後だけがほんのり白い日焼けの後も逞しいサーファーと思われる人たちであった。
それでも頭は白髪で、年の頃は五十代?。おおよそ私とはかけ離れた格好いい人たちでした。
さっと入ってきて、さっと出て行った。だらだら長湯もしないで・・・

しかし何故に温泉は男湯が少ないのでしょうね。休憩室などに行くと女?とおぼしき年寄りは多いですよ。

絵がないのは寂しいのでホテルのウィンドを写してきました。
ウチのお嬢さんは、結婚式に招かれて克明に料理の写真だけを撮ってきて、新郎新婦はあまり写っていないそうだから、つまりは結婚には縁がないのだろう。

中谷美紀さんの「雨鱒の川」、DVDで観る。

  • 2006/09/06(水) 20:20:21

<はっきり言ってこの二人は好きではない>
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中谷美紀さん「雨鱒の川」中谷美紀さんの映画として、映画館で観たかったのだけれど、上映が地方都市では全くなかった。そこで仕方なくDVDは大事に買っておいた。
はっきり言ってこの大人役の二人を好きでないので、観るのをちょっと拒んでいた。この二人が主人公のように振る舞っているけれど、“この映画の70%が幼少期で終わっている”と思っているので、実際には主人公は母親役の中谷美紀さんと子供の方なのではないだろうかね?
この親子は、中谷美紀さん初めての母親役という割りには、実にしっくりとした親子関係が描かれていて最高に良い感じだ。

父親のいない主人公、加藤心平を優しく見守り育て、しかも過酷な肉体労働の農業をあの北海道の大平原で営む母親・加藤沙月を実に上手に演じておられた。しかも働き過ぎの過労か病気かで、雪の中に死んでいくシーンは繊細で神聖なイメージを大切に造られていた。
その後の処理がくどくなく、決して母親の追悼シーン等で汚すことなく、シンプルに演出されて好印象だった。

映画はとても純粋であった。
子役のお二人(須賀健太、志田未来)がとても可愛く、純で、素直で・・・。
映画に出てくる風景の、一景、一景がとても素晴らしく綺麗で、映画のイメージの昇華に効果的であった。

「初恋」それは、誰もが経験し二度と味わうことの出来ない感情。「故郷」それは、美しい山や川というより私達の心のイメージ、原風景だと思います。「母親の愛」それは無償の愛でありすべてに勝る愛。目を閉じて思い起こせば、「初恋」も「故郷」も「母親の愛」も、過去というベールの向こうに見えてきます。それは二度と手元には戻らない物です。けれど私達の中に生き続けているのです。
 この映画は、絵を描く天賦の才を持った少年と、耳の不自由な少女、さらにその少女に想いを寄せる年上の少年の悲しいくらい澄み切った三人の物語です。そして、それから12年後―――それぞれの初恋にどう決着をつけて行くのかを描きます。   映画解説より


子役、志田未来さんは、女王の教室【神田和美役(日本テレビ・2005)】で頑張っていた小学生で、この時より二年も前に、今回のような難しい聾唖者の役をこなしていたのですね。

年に数冊、読了出来ない本がある

  • 2006/09/05(火) 08:26:35

<水墨画家・篠原貴之氏のちょっと地味で目立たない表紙絵。ましてや小さな見本写真ではなおのこと・・・>
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乙川優三郎著、「むこうだんばら亭」。
乙川優三郎作品が嫌いなわけではない。
むしろ好みには合う方で、「五年の椿」「冬の標」「椿山」「霧の橋」「生きる・2」「生きる・1」「喜知次(きちじ)」「屋烏・2」「屋烏・1」「芥火」などと、十回はブログにも書いている。
でもこの本はお手上げだった。

なんなんだろうね。会話が少なく、行替えがないので字面(じづら)が多い。その会話自体も重いし、全体が暗い。昔の述懐が胸に来る。テンポがのろい。気分が乗らない。
色々理由はあるが、とりあえず今回は読み終えない。
そのうち、又読み出すかも知れないが・・・

やっぱり自然に近い動物が一番に可愛いな

  • 2006/09/04(月) 20:20:44

<かなり広々とした、柵の中で飼われていたウサギ>
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<とても白が綺麗に見えるけれど、下半分は泥だらけのウサギ>
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まだお嬢さんが家にいた頃、この牧場からウサギを譲って貰ってきた。
そのウサギは長生きで、立派に大きく太った。
今日この場所に来て、自然に近い状態のウサギを見ると、家の檻で飼っていた過食気味で運動不足の太ったものより幸せかなって気がした。

山羊もいたが、何故に山羊は高い所に昇りたがるのでしょう?

真剣に読まないと、関連事を忘れる所だった。その2

  • 2006/09/03(日) 08:41:13

前日に引き続き、「笹色の紅」の中に出てくる有名な人物は多い。その登場人物についての覚え書きを・・・

東大の安田講堂や、日比谷公会堂の寄贈者としても知られる安田善次郎が、この本の中では風呂屋の釜焚きとして出てくる。後半になると、実業家としての安田善次郎と理解できるが、最初の頃は人の良い田舎出の友人であった。
年取った主人公おしゃあが、時折大磯の別邸へ遊びに行く所がある。彼はこの別邸で暴漢に刺されて殺される。
「安田善次郎翁 暗殺事件」

成島柳北と名乗り始めた頃の写真でしょう>
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成島柳北は、ヘチマ顔の殿様として出てくる。元々幕府奥儒者の成島家の生まれで、幕末には騎兵奉行、外国奉行を勤め、三千石のお殿様である。身分違いではあるが主人公おしゃあの肩の凝らない良き友達でもある。

<お殿様と呼べそうな感じの沢太郎左衛門の写真>
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沢太郎左衛門という名のいかにも立派な武士。古川庄八と共にオランダへ留学した一人で、庄八と違い彼は歴とした幕臣であった。身分違いとはいえ、船乗りの庄八とは固い友情で結びついている。
主人公おしゃあとも仲良く、庄八の嫁はこの太郎左衛門の妹である。
男気の強い日本人で、最後の江戸の武士の名残を感じさせる。

真剣に読まないと、関連事を忘れる所だった。その1

  • 2006/09/02(土) 07:34:49

「笹色の紅」を読み終えて、何か気がかりなことが残った。そこで後半をざっと読み返した。三月頃に「桑港(サンフランシスコ)にて」と言う本について書いた時の事を思い出した。
「笹色の紅」の主人公、おしゃあさんが惚れて恋人にしていた男が、庄八。後の古川庄八氏であった。
<オランダ留学中に撮られた古川庄八氏のお写真>
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彼は瀬戸内海の「塩飽の人名」で、咸臨丸が渡米するに当たり、

1860年、「他州に並ぶものなし」とうたわれた操船技術を請われ、塩飽の島々は三十五人の水夫を咸臨丸に送り出した。


と言う人々の同郷であった。

そして彼は明治まで人名(にんみょう)と呼ばれた、特権階級であり、それは
塩飽諸島は船方集団、人名の共有地として封建社会ではまれな自治権を持ち、全島の政務は島中(とうちゅう)と称する自治組織がつかさどっていた。幕府の権威に裏打ちされたその特権は「人名株」という形で代々受け継がれた。
彼自身も、日本の夜明けと共にオランダへ留学したりした後、操船技術、日本の海軍、沈没船お引き上げなどの偉大な功績を残した人であった。
船を操るという伝統的な技術により、江戸幕府の要請で初めて咸臨丸を操船して太平洋を横断した人々と、そして初めてオランダ国へ留学をして、日本に西洋型の船「開陽丸」を運んできた日本人・古川庄八が同じ島々の人であったとは・・・
実に壮大希有な男として、魅力ある人々であることよ。

大川タケシ著「寺子屋ゆめ指南」について

  • 2006/09/01(金) 10:35:47

<いやあ、実に懐かしい気持ちになった灘本唯人さんの表紙絵。この本のイメージが読む前から伝わってくる>
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この本を見て真っ先に感じたのは、表紙絵が日本イラストレーション界の重鎮で、東京イラストレーターズソサイアティの会長である灘本唯人さんの絵であること。灘本唯人さんは、私が学生だった頃には、独立をされたばかりの新進気鋭のイラストレーターでした。まだイラストレーターと言う言葉もなじみが薄い時代で、当時これまた大好きだった『話の特集』によく掲載されておられた。『話の特集』文化人と言う言葉があったくらいで、矢崎泰久さんが編集する知る人は知る、知らない人は全く知らない実にユニーク、且つ最高の文化雑誌であった。
中でも

灘本唯人・宇野亜喜良・和田誠・山口はるみの4人は1960年代の初めさっそうと登場したイラストレーションの先駆者、創成期からのスターたちだ。灘本の官能、宇野の幻想、和田のユーモア、山口の豊麗、それぞれのくっきりとした個性に更にいっそうの磨きがかかって、より自由に、軽妙に、酒脱に、洗練され、若いイラストレーターにはとても及ばない、深い味わいを持つに至っている。(田中一光さんのお薦めの抜粋)


田中一光【監修】・灘本唯人【デザイン】の「世界のグラフィックデザイン」は今でも大事に持っている。

そこで肝心のこの本だけれど、その名のタイトル通りの中身で、TVの連続ドラマ化がされたらしいが知らない。
読後感は良で、なかなか爽やかです。


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