スポンサーサイト

  • --/--/--(--) --:--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

この本のタイトルが、まるで別な意味に感じられる。

  • 2008/01/24(木) 16:38:15

<夜の闇に迫る捕り方の面々と、主人公達。なんだか緊迫感はない>
本sawadahitodenashi

澤田ふじ子著『ひとでなし』、この副題は「公事宿事件書留帳」。
TVでお馴染みだったシリーズだそうだが、そのTVドラマを一回も見ていない。
TVといえば、さすがにこの四、五日は世間様から隔絶した生活だったので、まるで見ていないため事件・ニュースすら知らない。
大人しくTVもつけないで、ひたすら本を読んでいた。

この本のタイトル『ひとでなし』というのは、辞書を引くと、

ひと‐で‐なし【人で無し】
[名・形動]人間らしい心を持たず、恩義や人情をわきまえないこと。また、その人や、そのさま。


本の内容もその言葉通りなのだが、不思議に今現在の自分に置き換えて考える所為か、「ひとでなし」が人でない(人間でない)もの“死人”という感じにとれる。人の死を身近にすると、それなりに感覚がちょっとおかしくなるのですかな・・・・?

貧富の差の拡大。ホームレスやフリーターの驚くべき増加。若者たちは企業へ就職してもいつリストラされるかわからないとして、就職する意欲を失い、浮遊している。日本の将来に絶望しているどころか、関心すら持たなくなっている。
コンピューターの普及や、あらゆる分野での機械化で人手が余り、リストラが今も進行しているが、資本主義経済であっても、増益ばかりを考え雇用のない企業の存在は、<社会悪>以外のなにものでもなかろう。


この作家さんのあとがきは非常に面白い。後書きがない方も多い中で、時節にあわせた社会への批判や評価が書かれて、とても時代小説のあとがきとは思いにくい。
そうした現代の生きている事実や事柄が念頭において、時代を置き換えられた時代小説として生まれ変わっている。

濡れ足袋の女
吉凶の蕎麦
ひとでなし
四年目の客
郭の仏
悪い錆
右の腕


中に書かれた七編の短編の全てがそうではないだろうが、特に最後の「右の腕」は読む途中からかの帝銀事件を連想させられた。
スポンサーサイト

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。