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清々しい気分で読ませていただいた一冊。

  • 2008/03/07(金) 21:01:08

<かなりラフに書かれた津田洋さんの表紙絵。中身ののどかな雰囲気が伝わる>
本hanayahachobori

花家圭太郎著『八丁堀春秋』
“八丁堀”とは与力や同心の住まう町で、その言葉からは捕物帳が浮かぶ。
“春秋”は年月や年齢であり、イメージとしては風雪よりものどやかな時の流れを感じる。
どちらかというと殺伐とした言葉である“八丁堀”と、意味合いの違った“春秋”がとても相性良く書かれた小説で、心がゆったりとした雰囲気になる優しい本です。

主人公の元同心、小山田采女は退隠して、若い娘のような女性と暮らしている。その子、伊織がその後をついで定町廻り同心を継いではいるが、この伊織と采女の若い妻とは年齢は変わらない。
これだけではとても立派な人物とは見えず、スケベな人物ととらえてしまうが、読んでいくうちにとてもとてもそのようになった美しく、優しい経緯(いきさつ)が見えてくると感動する。

ここは、お江戸の八丁堀。
相談、揉め事、そして事件が・・・。
かつての、おとぼけ同心が乗りだした。
移りゆく江戸下町の季節を背景に描く人々の哀歌。

おとぼけ同心といわれていた、北町奉行所定町廻り同心・小山田采女、碁を打つのが何よりの楽しみな57歳。おしゅん、22歳。誰もがそうは思わないが二人は夫婦。これは以前に采女が関わった事件をきっかけだった。おしゅんに囲碁の手ほどきをし、穏やかな日々をおくる采女だったが・・・。


帯に書かれた文句のように、物語はゆったりと書かれ始められる。
話の中の事件は卑劣で陰惨な部分もあるが、それを解決する采女側の温情や、人情あふれる計らいは心和ませる。罪人をも斬り殺したりすることなく、穏やかに始末がなされるところは秀逸だ。

ただ伊織の妻の事件は、結局未解決に終わったようで、続きがあるのかも知れない。
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