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やっぱり“あとがき”が面白い澤田ふじ子大先生。

  • 2008/06/10(火) 07:14:46

<ものがたりを感じる深井国氏の表紙絵>
本sawadaannsatsuno

澤田ふじ子著『暗殺の牒状』、「足引き寺閻魔帳」シリーズの第七巻になる。
何せ膨大な量の作品をお書きになっている澤田ふじ子大先生であるので、いくらアイウエオ順に読んでるとはいえ、途中で飽きてくる。
そこでちょっと先に行ったり、後に戻ったりして気分転換して、ようやくまた澤田ふじ子コーナーへ戻ってきた。

京には悪を懲らしめる、
足引き寺といわれる寺がある・・・。

宗徳が助けた娘は、無実の罪で打ち首になる兄を助けたいと訴えた。
弱者の声なき叫びが刻まれた符牒を加え、豪が京に町を走る!


ご存じ、闇の仕事師、四人と一匹。

このシリーズは勧善懲悪、いわば“必殺仕置き人”みたいなもの、そこになぜか“豪”と呼ばれる犬まで仲間扱いされている風変わりな点がちょっと変わり種です。しかもこの犬が本当に一人前?に活躍するところが面白い。
犬そのものが事件を探ってきたり、あるいは人間的な感情で行動を起こしたり、かなりの頻度で物語に介入している。

 第一話  御衣(おんぞ)の針
 第二話  俗世の輩(やから)
 第三話  秋の扇
 第四話  六角牢屋敷
 第五話  雪の桜
 第六話  暗殺の牒状(ちょうじょう)


六編のお話はどれも面白く、いつも感心させられる。
でも本当に感心するのは、この作者さんの“あとがき”であります。別作品の折にも書いたけれど、この方の“あとがき”だけを集めても、優に高品位な作品になると思う。
低俗、低下降する今の日本の資本主義経済から、日本の近未来の危機感をまで、実に短い文面に痛烈な批判と皮肉を交え、痛切に訴えられておいでになる。
通常、簡単に作品の成り立ちと、作品を本にしてくださった方々や、世話になった人々の儀礼的謝辞で終わるのが後書きであります。でも澤田ふじ子さんの“あとがき”は大いに違う。

ここでは敢えて書かないが、日本経団連の御手洗富士夫会長や政府・高官が唱える法人税の減税と、消費税の引き上げを柱とする税制改革には、実にグローバルな企みが秘められているだ。
自分の名利や率いる企業に存続だけを図り、他の人々を「経済的奴隷制」の中に陥れようとしているのが、現在の経済社会だといっていいだろう。


この“あとがき”だけは、時代小説を読まない家内も読ませてくれと言ってくるくらいのものだ。
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