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これがこのシリーズ最初の本でした。・・・その②

  • 2008/06/27(金) 07:36:19

澤田ふじ子著『闇の掟』、副題が「公事宿事件書留帳」。
ちょっと書き足しをしなければ・・・・。

教訓的な言辞が書かれているところが多い小説だ。ちょっと進むとすぐにメモをとらねばと言うような大事な人生の心構えが書かれていたりする。

公事訴訟に中で財産分与にからむものは、人間の欲がもろに出る事件だけに、公事宿では最もやりにくい頼み事としていた。
他人同士の争いは、互いが意外に醒めた部分をもち、一面、決着しやすいが、肉親、親戚間の争いは、血が憎悪をあおりたてるのか、終始をつけかねることになった。
人間は金がなければほしいほしいと思う。世間には、金さえ出せば片付く問題も多い。しかし金があればもっとほしいと考え、あるために片時も心がやすまらない。あるために心がゆがみ、金では解決できないほど問題をこじらせてしまう。


とても含蓄のある見解です。あるいは、

世間は罪を犯した者を決して許しはしない。許したような顔をしていても、心の中では警戒、軽蔑し、愚かな優越感にひたっている。


このシリーズ全体を通して感じられることのひとつに、膨大な資料や博学な知識を十分に生かされて書かれていることです。そのように感じる片鱗は其処此処にあるのですが、当たり前のように書かれていたり、さりげなく隠されていたりと見事に上手に散りばめてあります。

四編目の「ばけの皮」には、子殺しや、児童虐待の現代にも通じるお話が出てきます。これを例にとれば、江戸時代の各藩の記録や日記に、昔からこういった許し難い話があることを披瀝され、また明治十八年の新聞記事の同様の事件を紹介されています。
その後の行で、

おそらくこの悲惨な事件は、氷山の一角にすぎなかっただろう。
継子いじめや折檻(せっかん)は、誰にもきき馴れた言葉だった。折檻は中国の故事に由来し、皇帝の怒りにふれた廷臣が、部屋から引きずり出されようとしたとき、檻(てすり)につかまったためその檻が折れたことから、この文字が用いられはじめたといい、以上の二つは、昭和の初年頃まで庶民の生活の中に確実に生きてきた。


でも継子自体は少なくなったかもしれないが、折檻は今でもあるのではと思ってしまう・・・・。

それよりも何よりも言葉のお勉強までさせていただいた。
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