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「逆髪」と「逆毛」とは違う意味なのですね。

  • 2008/07/27(日) 08:42:13

<手相見に手を差し出す女の後ろ姿、村上豊さんの絵にしてはとてもまともで美しい>
本sawadasakagami
澤田ふじ子著『逆髪(さかがみ)』、副題は「土御門家・陰陽事件簿」で、四冊目の最新刊。
小粋なタイトルがついていますが、「さかがみ」と入力しても一発変換はされません。その点、「逆毛」は簡単に変換されます。基本的には似ているものなのでしょうが、今回のこの本の内容はちょっと違っています。
辞書では、

さか‐がみ【逆髪】
1 逆立った頭髪。
2 髪を逆立てた化け物。謡曲「蝉丸(せみまる)」の主人公である狂女の名。また、謡曲「蝉丸」のこと。

ついでに、

さか‐げ【逆毛】
1 逆立っている毛。
2 整髪で、髪の毛を櫛(くし)で先から根もとに向かってとかし、逆立ててふくらませるもの。


四冊目となるこのシリーズ本は、土御門家に使える譜代衆の一人、笠松平九郎が関わる事件・難題を解決していく痛快な時代小説です。例によって、著者澤田ふじ子さんの特徴である、最後の数ページであっさり片付く事件簿だけに読みやすく愉しい本です。
彼女のシリーズ本には善なる仲間が集うことが特徴ですが、この本にも素晴らしい仲間が、身分の上下なく揃い痛快に活躍します。
六編に分かれた短編です。

第一章 夜の釜
第二章 媼(おうな)の人形(ひとがた)
第三章 異本の骸(むくろ)
第四章 師走念仏
第五章 逆髪(さかがみ)
第六章 朱蛇地獄変(しゅじゃじごくへん)


最後の物語は、少しばかり陰惨で痛快とは申せませんが・・・・。

で、この「逆髪(さかがみ)」は、謡曲「蝉丸」から来たもので、この本の中では手相見による卦の一種であるらしい。その説明は下記の通りで、よくよく専門的であります。

女子の徹底的不幸を示す手相の逆髪は、こんな謂われから名付けられたものと考えられる。右手の中指の右にかすかな線を生じている女子が、そのまま縁組みを行えば、必ず不幸になると、土御門家では信じられていた。



常々感じることではあるが、澤田ふじ子さんの表現はちょっと“くどい”ところがあります。これらは京の人の物言いなのかもしれませんが、目の前にいる人物にもその役職、役柄をつけて呼ぶのはいかにも堅苦しい。
「土御門家の平九どの」
「東町奉行所の大炊助どの」
「留守居役の戸田さま」
こんなものなのでしょうかねえ、この時代は。

愉快なおまじないを一つ。

『かんまんぼろんじ』
かんまんは潮の満ち引きをいい、人の人生と深い関わりを持っている。ぼろんじは梵論字と書くインドの婆羅門(ばらもん)で人の師たる者の称。四本の指を固く握りしめるのは、全身の血行を良くし、肩凝りをほぐし、病の難を避けさせてくれる。
この呪法は瑣末(さまつ)な行為だが、身体の均衡を重んじるもので、歳月が重なれば、それなりの効果が生じるはずであった。


・・・・・・・とあります。

また同名の小説は、富岡多惠子さん、杉本苑子さんにもあります。
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