スポンサーサイト

  • --/--/--(--) --:--:--

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

武士階級の愚かしさを知る参考書。

  • 2008/08/11(月) 22:09:06

<暮色の中、宿場の本陣に急ぐ大名行列>
本satoyarimochi
佐藤雅美著『槍持ち佐五平の首』
帯にはこんな表現で、

大名行列が宿泊する宿をめぐって二つの藩が対立した。
騒動に巻き込まれた槍持ち佐五平の運命は・・・
武家社会の倫理をリアルに描く、時代短篇集。


確かにリアルであります。

佐藤雅美さんの御著書には、史実に照らし合わせたような時代考証が魅力な点が多い。
フィクションの要素が少なく、何かの資料を掘り起こされて書かれた小説だけに、感心させられるほどに、武家社会のお馬鹿さ加減が理解できる。

小南市郎兵衛の不覚
槍持ち佐五平の首
ヨフトホヘル
重怨思の祐定
身からでた錆
見栄は一日 恥は百日
色でしくじりゃ井上様よ
何故一言諫メクレザルヤ


ちょっと難解なタイトルもあると思います。話のストーリーを書く事はないので、尚のこと不可解ではあるでしょう。読めばしみじみと意味とその表現の大切さを感じ入る。

武家社会は確かに理不尽で、庶民、市井の人々とはまるで生き様や観念そのものが違う。同時代に生きていれば、それだけで憤りの中、憤死をしてしまいそうなほどあきれた世界です。
そうしたことを知ることだけでも意義はあるかもしれません。
ただ佐藤雅美さんの本には、引用が多いため、慣れないと読みづらい部分も多いです。
作家はこんな事は知っているはずだと先へ進んでしまいます。
学校の勉強と違って、「なべて一緒に」と言う感覚では待ってくれませんから、ちょっとは江戸時代に興味がないと読みにくいと感じました。

ところで新宿について・・・。

元禄時代に、内藤家が下屋敷の一部を六万九千六百坪、九千六百六十坪と二度にわたって上地してもうけられた。それで、内藤の名を冠して内藤新宿ともいわれた。


と言う話が出てきます。四宿と呼ばれた宿場町・新宿の昔でありますが、内藤家の下屋敷は想像を絶する広大なもので、

新しい宿場用におよそ八万坪を上地してもなお、内藤家の土地は八万坪の敷地が残っていたとあります。
残っていた内藤家の土地は、新宿御苑の一部を含む、内藤町がその跡地であります。


と記されています。
今の新宿の町を一人の殿様が持っていて、当時は当然田舎町で江戸とは呼べないところではありますが、おそろしく庶民離れをした感覚ですな。
スポンサーサイト

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。