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本のタイトルの意味は分かった。

  • 2008/09/06(土) 07:15:31

<苦み走ったいい男“半次”が懐手で読者を見つめている>
本satoagehanocho01
佐藤雅美著『揚羽の蝶』上巻、「半次捕物控」のシリーズです。
前にもこのシリーズの感触として、“実にさっぱりと毒がない”“血なまぐさくない捕物帳”と書いた覚えがあります。とても詳細な時代考証や、説明が入りますので、さっぱりした人情ものとも違うのですが、読みやすい捕物帳でしょう。

飛んでいる“揚羽蝶(アゲハチョウ)”は出てきませんが、今回は主人公・半次が備前岡山まで飛びます。
ここに出てくる「揚羽の蝶」とは、備前岡山藩三十一万五千石の池田家の家紋を表しています。
ふとしたことから半次の抱え主同心から岡山行きを命じられ、しかもこの池田家の参勤交代の日雇い人足に潜り込んで荷物を担げて行くことになる半次の話です。
上巻のほぼ半分が岡山行きの話ですが、行きがとても長くて、帰りはほんの数ページ。このアンバランスさが私は佐藤雅美さんという作家だと感じます。

半分の上巻を読んで未だ遅々として進まず、結末が大いに楽しみなんですが、それにしても面白い。
なんだかのんびりしていて、江戸時代を楽しんでいますが、それほど頻繁に事件や殺しが起きてはたまりません。たまにこのようにじっくり、しかもゆったりと読ませてくださる小説も良いな。
ただこの半次には、通常の捕物帳のような市井の生活や、普段の仕事などはあまり書かれていない。大衆の中で活躍する岡っ引きとはちょっと違うかな。

面白いエピソードは、岡山へ下って四苦八苦の後、命からがら逃げる半次を助けた女がなにゆえか、江戸まで訪ねてきます。
この件(くだり)は実におかしい。
半次はとてもいい人なのです。

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