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格好良い人物ではあるのだけれど・・・・。

  • 2008/11/11(火) 21:30:45

<中一弥さんの表紙絵は、さすがに侍はかけてるけど、蘭人はいまいち?>
本oosakayomenusumi
逢坂剛著『嫁盗み』、重蔵始末シリーズ第四弾。
とても久しぶりの近藤重蔵の登場であります。
2005年の年末に前作品について書いていますので、ほぼ三年ぶりということになります。「重蔵始末」、「じぶくり伝兵衛」、「猿曳遁兵衛」と先の三作は割合昔に読んだのですが、私がこの本を見つけたのが遅かったのでしょう。

二十六歳にして大人の風格あり。
長崎奉行の手附出役に任ぜられた重蔵は、
抜荷と切支丹の取り締まりに雄飛する。
そこに忍び寄る薩摩の影。


この様に帯には書かれていますが、それほどまでには緊迫感はありません。
重蔵はとても立派かも知れませんが、この本は重蔵の従者・根岸団平を通して書かれているので、それほどにはインパクトがありませんね。
この重蔵には多分読者の好き嫌いが分かれる所でしょう。

第一話 紅毛の人
第二話 異国の風
第三話 密 通
第四話 嫁盗み
第五話 さんちもさからめんと
第六話 聞く耳を持たず


六章に分かれたこのお話は、先ほどインパクトが少ないと感じた事の中に、結末が曖昧なのですよ。
まだこれに続編があるとすれば、未練がましいし、結末を付けずに終わった尻切れトンボは飛ばしようがない。

“抜荷と切支丹の取り締まりに雄飛する。”と、帯に書かれた宣伝文句ほどには、それほどの活躍も見ないし、また薩摩の影も薄いままです。
表紙に書かれたオランダ人のカピタンとの対決があるのかと期待したが、それもなく終わります。
重蔵は悉く始末を曖昧に付けていきますので、なんだか煮え切らない魚料理の体で消化不良でありますね。
わざわざ長崎に場所を設定して、長崎の町や風俗はよく調べられていて、作者が長崎の人間ではなかろうかと思われるほどに、登場人物の長崎弁は達者に書かれています。

ただ、“なんだったの?”という疑問が最後には誰でもが持つでしょうねえ。

“博覧強記。傲岸不遜。剛勇無比。機略縦横。”と言われる重蔵が段々と形見狭く、世間を渡っていますよ・・・・作家さん。
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