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好人物に出会った感じのする読み物

  • 2009/06/07(日) 21:11:44

<全編に浮世絵が配され美しい本の装幀になっている>

本takahashikatsuhikokanshiro

高橋克彦著『完四郎広目手控』
主人公は、旗本の嫡男でありながら、町人のように武士を捨てて暮らす香冶完四郎。
かなり昔に読んだと私の記録にはあるのですが、内容はすっかり忘れていました。
この主人公はしっかりしたお友達になれそうな好人物であり、しかも剣も達人であります。普段は腰に竹光を差し、争いごとを好まぬ人です。その癖、推理力と洞察力は卓越していて、実に見事にいろいろ難問を片付けて行きます。

彼を取り巻く人物も、よく吟味され仮名垣魯文であったり、明治期に東京日々新聞で活躍した歌川芳幾だったりでよく書かれています。

後年時代を振り返って書かれる時代小説は、登場人物が明治時代あたりの人となると、やはり資料がありすぎて、あるいは人々の知識の中に入りすぎていてかえって書くのが難しい。
この二人はその点ではよく書かれているように思う。

第一話  梅試合(うめじあい)
第二話  花見小僧(はなみこぞう)
第三話  化物娘(ばけものむすめ)
第四話  雨乞い小町(あまごいこまち)
第五話  花火絵師(はなびえし)
第六話  悪玉放生(あくだまほうじょう)
第七話  かぐや御殿(かぐやごてん)
第八話  変生男子(へんせいだんし)
第九話  怪談茶屋(かいだんじゃや)
第十話  首なし武者(くびなしむしゃ)
第十一話  目覚まし鯰(めざましなまず)
第十二話  大江戸大変(おおえどたいへん)


第一話から第十二話までのお話に、すべて愉快に感じる好ましい内容の本です。
各編の小見出しからも分かるように、話の内容ににはちょっとした怪奇ミステリーなどもあり、ひとつひとつ謎解きが上手になされて、主人公の突出した能力が発揮される。
武士の本領である剣の腕の冴えもさることながら、頭脳明敏且つ穏和で暖かい主人公がとても好ましい。
しかもモノクロではありますが、各所に浮世絵の絵が楽しめる本でもあります。
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