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そっけない本のタイトル、遠藤周作著「女」

  • 2006/03/12(日) 07:44:47

<華麗な裾模様の着物が衣桁にしどけなくかけられている表紙絵は、菊池信義さんの装丁です>
20060312073301.jpg

遠藤周作著「女」は、実にそっけないタイトルではありますが、中身は548ページにもなる長編時代小説でした。

戦国武将、織田信長にまつわる女性、愛妾吉乃から始まり、彼の妹お市、そしてその娘淀君、果ては千姫あたりまで語られている。
対比に出てくるの男性は若き藤吉郎から、太閤殿下呼ばれた秀吉まで、お市の旦那様であった朝井長政ら戦国武将たち、江戸幕府初期になると豊臣恩顧の家臣で徳川に組した福島正則や坂崎出羽守らあまた。

この女性らにかかわった人々の人間模様が、徹底的な資料調査や、考証によって遠藤周作さんが上手に滑らかに語っている。
生きにくい時代に生きた女性の悲哀や、非情。男中心の社会で、その男の犠牲になっていった女性。歴史に残っている女性たちは、身分低き卑しき人々ではなく、名のある身分の高い人々ばかりだ。そのような人をしても、女性は苦を共に生きてきたわけである。

そして彼女の系譜が江戸の徳川まで繋がっていることが、哀れで、怖いお話ではある。

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