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「享保異聞」シリーズ三部作がこれで完了だ。

  • 2007/04/18(水) 11:42:03

<村上豊さんの絵、よく見ると袴の部分に敵の忍者がいる>
20070418113738.jpg

黒崎裕一郎著『はぐれ柳生無情剣』「享保異聞」シリーズの三部作の最後篇です。
今回の帯は簡潔文で記されていた。

理屈なし。
時代小説の面白さの極致を行く最高の娯楽作品。


確かに面白い本でした。
ストーリーと歴史的事実との整合性が優れた作品で、実に短い享保年間を生き生き書かれています。一般に人気のある八代将軍吉宗と、その周りを取り巻くお庭番衆が悪者と書かれているのも奇抜で良い。

作者黒崎裕一郎さんは、『必殺仕掛人』シリーズ、『木枯らし紋次郎』『銭形平次』等のテレビ脚本家として有名な方だそうで、面白いものを書くことには手慣れたお方のようだ。

ただ、難しい言葉も好きみたいで、ほんの数頁に間にこんなに難しい言葉が・・・

荒寥(こうりょう)・・・・「荒涼」に同じで、普通はこちらを使う。
泣哭(きゅうこく)・・・・泣き叫ぶこと。
啾々(しゅうしゅう)・・・小声でしくしくと泣くさま。
欣然(きんぜん)・・・・・よろこんで物事をするさま。
苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)・・・年貢・税金などをむごくきびしく取り立てること。
畢生(ひっせい)・・・・・一生を終わるまでの期間。
喫緊(きつきん)・・・・・差し迫って重要なこと。


年寄りの私は読めますが、それでも使う言葉ではありません。
時代小説としての雰囲気作りには有効なのかも知れませんが・・・

それからとても引用好きで、ありとあらゆる所に参考までの引用文が多用されている。
例をとると・・・

『水戸義公(光圀)行実』にも・・・
斉藤月岑の『武江年表』には、・・・
『享保通鑑(きょうほうつがん)』によれば、・・・
『円覚院様(吉通)御伝十五箇条』にも・・・
柳生藩の資料『玉栄拾遺』にも、・・・・


どれだけ読んだらこんなに書けるのかは知らないが、筆者の努力が凄まじい。その上末尾の参考文献は又別物であるのでして、これで三百五十頁程度の本に書き上げるのですから、作家さんて大変な職業ですね。
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