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「武士道」が育てる日本人のいびつさ

  • 2007/10/04(木) 07:54:32

<玉井ヒロテルさんの装丁本を久々に見ました。文字に絡んだ枝がはかなげです>
20071004071759.jpg

郡順史著『介錯人』小さく「士道小説集」とあります。
前回同じ作家の『日本の誇る侍たち』を読ませていただいたときには、ちょっとミニ伝記風で、内容が可愛らしいとブログに書きました。
今回のこの本は、「士道小説集」とあるだけに内容に於いて厳しい小説ばかりでした。

介錯人
鬼の道
左利き
折れた刀
苦い金
厄年
絡繰
八百長試合


以上の九編ですが、それぞれに難しいテーマが潜んでいます。
武士として生きて行く為の過酷さや困難、通さなければならない筋や建前、保たなければ行けない意地や矜持といった武士の生き様が書かれています。武士ででなければ脱ぎ捨てても良いような殻みたいなものが、存外に大事で、どうでも良いのにと現代の人に思えるような大きな隔たりを感じさせます。それらのどこかに生き方のいびつさを感じさせるのです。

ただこの作家さんの優しさか甘さなのか、徹底した峻烈さというものに欠け、かの“滝口康彦”の世界には及びもつかないことです。
それはそれで良いのですけれど・・・・

著者の癖なのか、結構難しい漢字にもふりがながありません。ところが何でもない漢字にふりがなが振られていることがあります。
この様に読んで欲しいというご意志だろうと思うのですが、ちょっと面白いです。数例をあげると・・・

女夫(めおと)、同じ字が女夫(みょうと)と読ませる所もあり。
他土地(よそ)
紹介(ひきあわ)せた
絡繰(からくり)・・・ひらがな書きが多く、滅多に漢字は使わない
未通女(おとめ)・・・この字は“おぼこ”と読むことがあり、おとめは乙女と書くことが多い。


それからこの作家さんはベテラン作家ですが、あまり大きな出版社からは本を出していない。
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